イヌワシの大きさや生息地・寿命・天敵等の詳しいまとめ
イヌワシを知っていますか?
仙台の野球チームゴールデンイーグルスのモデルとなった鳥です。
今回はこのイヌワシについて詳しく紹介していきます。
どのような特徴を持ち、どのような生態であるのか見ていきましょう。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
イヌワシの名前の由来
イヌワシの由来にはさまざまな説があります。
・和名で「狗鷲」と表すことから天狗のモデルがイヌワシという説
・「いぬ」はより下のものを表す時に使用されていた。オオワシよりも(小さい)下ということでイヌワシと名付けられたという説
・逆に「いぬ」は大きいものを表す時に使用され大きい鷲という意味瀬イヌワシと名付けられたという説。
・鳴き声がイヌのようだったから
このような説があることからイヌワシと名付けられたと言われています。
イヌワシの漢字表記・英語名・学名
漢字表記は犬鷲、または狗鷲、英語名はGolden eagles、学名はAquila chrysaetosです。
イヌワシはタカ目タカ科イヌワシ属に分類される鳥です。
イヌワシの特徴
イヌワシはどういった特徴をもった鳥なのか見ていきましょう。
どのくらいの大きさでどのような見た目の鳥なのでしょうか。
イヌワシの大きさ・重さ
全長75㎝~95㎝で翼を開いた時の大きさは168~220㎝です。
体重は4.8~6㎏くらいです。
イヌワシの見た目の特徴や色・模様
全体的に黒褐色です。
成鳥では頭が金色になります。
頭が金色になる様子から英語名でイヌワシのことをGolden eaglesと呼ぶのです。
若鳥の時には翼に大きな白い斑が表れます。尾羽の根元も白色です。
イヌワシの寿命
平均寿命は10年~30年となっています。
イヌワシの生態
イヌワシの特徴が分かったところで次は生態を見ていきましょう。
イヌワシはどういった風に暮らしているのでしょうか。
ヘビをよく食べる
イヌワシは動物食です。
動物の亡き骸や時には鳥、ウサギやネズミなどの哺乳類、大きなものとなると羊や鹿を狙うものもいるんだとか。
アオダイショウを食べることが多いんだそうです。
餌を見つけると急降下する
イヌワシは上空を飛びながら獲物を探します。
獲物を見つけると上空から翼をすぼめて急降下して獲物へ向かっていきます。
まるで電光石火のようなんだとか。
空中ではなく樹木、岩の上などから獲物へ向かって飛んでいくこともあります。
ペアで広い縄張りを持つ
ペアで広い縄張りをもち、その縄張りの中で1年ほど生活をします。
縄張りの広さはペアによって異なるのですが、平均60平方kmにもなります。
繁殖期
イヌワシの繁殖期は秋です。
縄張り内でディスプレイ飛行が行われるようになります。
巣は岩棚に木の枝を積み重ねたようなものを作ります。
地域によっては岩棚ではなく樹上に巣を作るペアもいるようです。
卵はメスが主に温めるのですがオスが温めることもあります。
卵は42日前後で孵化します。
イヌワシは卵を数日間隔で2つ産みます。
しかし餌不足などで2羽目のヒナが育つことはなかなか厳しいようです。
兄弟間で餌をめぐる争いが起きてしまうからです。
イヌワシの生息地・分布
イヌワシは獲物を見つけると急降下し獲物へ向かって飛んでいくということを紹介しました。
そのため枝が入り組んでいるようなところには生息しません。
獲物まで飛んでいきやすいような開けた場所に生息していることが多いです。
広々とした草原、急な崖地、草や木が育ちにくいような場所、雪の積もらない場所に生息しています。
アフリカ大陸北部、北アメリカ大陸北部、ユーラシア大陸に分布します。
日本でも姿を見ることができ北海道から九州まで姿を見ることができます。
>>ユーラシア大陸に分布する「タイトルアネハヅル」についてはこちら♪
イヌワシの鳴き声
イヌワシの鳴き声はなかなか聞くことができないんだとか。
「ピィーウ」や「ポィョー」などといった高い声で鳴くのが特徴です。
鳴き声の種類・意味
「ピィーウ」や「ポィョー」は地鳴きです。
地鳴きはコミニケーションのため、また縄張りに敵が入った時などに警戒する時に鳴く鳴き声となっています。
イヌワシの握力
イヌワシは自分の体よりも大きなものでも捕まえることができます。
なぜそのようなことができるのか。
それはイヌワシは握力がとても強いからなのです。
イヌワシの握力は100㎏近いと言われています。
イヌワシの天敵
イヌワシの天敵は基本的にいません。
しかし中には捕食中にネコ科の猛獣、巨大なクマなどにやられてしまう個体もいるそうです。
イヌワシの生息数が減っている
1950年頃は多く姿を見ることができていました。
しかし現在その数は減っています。
現在日本における生息数は150~200ペアで個体数は約500ほどなんだとか。
イヌワシが減っている原因は人の手によって自然が壊され都市開発されているからです。
イヌワシの餌となる獲物が、都市開発により行き場を失いどんどん姿を消していきました。
そのため餌を満足に食べることができなくなってしまったのです。
今後どんどんイヌワシが減っていけば生態系を壊すことになりかねません。
絶滅危惧IB類として現在絶滅危惧種に指定されています。
まとめ
イヌワシについて紹介していきました。
☑全体的に黒褐色であり成鳥の頭は金色である
☑動物食で哺乳類や鳥類、爬虫類を食べる
☑餌を見つけると高いところから翼をすぼめて急降下する
☑ペアで約60平方kmもの縄張りを持つ
☑繁殖になると縄張り内でディスプレイ飛行を行う
☑卵はオスとメスで交互に温めていく
☑狩りがしやすい開けた場所を好み生息している
☑握力が強くなんと100㎏近くもある
☑生息数減っていることから絶滅危惧種となっている
いかがでしたか?
イヌワシについて知ることができたのではないでしょうか。
生態系を壊さないためにもこれ以上数が減らないでいて欲しいです。
私たち人間の森林伐採によりこうして絶滅の危機にさらされるものがいるのだということを私たちは忘れないようにする必要があります。