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ツノメドリの特徴や鳴き声・生態について

ツノメドリは、目の上の模様が角のように見える特徴的な顔立ちの水鳥です。

オウムのようなくちばしをもち、歩く姿はペンギンにも似ています。

日本では北海道で繁殖の事例があるそうですが、多くは冬鳥で海で生活しており、個体数も少ないため見る機会は少ないようです。

今回の記事では、そんなツノメドリの特徴や鳴き声、生態について説明したいと思います。


ツノメドリの名前の由来

ツノメドリ名前 由来

ツノメドリの名は、夏羽の時にできる目の上と後ろの黒い模様が、眼から角が生えているように見えることから名付けられたと言われています。

オウムのようなくちばしをもつことから「海のオウム」とも呼ばれているそうです。

ツノメドリの漢字表記・英語名・学名

ツノメドリの漢字表記は「角目鳥」、英語名はHorned Puffin、学名はFratercula corniculataと表記します。

英語圏ではニシツノメドリとともに、「パフィン」と呼ばれているそうです。

また、学名のFraterculaは、ラテン語で「小さな修道士」を意味し、ツノメドリの形態が黒衣の修道士を連想させることから付けられたと言われています。

ツノメドリの特徴

ツノメドリ 特徴

ツノメドリは、チドリ目ウミスズメ科ツノメドリ属に属する水鳥です。

同じ属種であるエトピリカ、ニシツノメドリによく似ていると言われています。

ツノメドリの大きさ

ツノメドリの大きさは、全長38~40㎝程でハトよりやや大き目だと言われています。

ツノメドリの見た目の特徴や色・模様

ツノメドリはオスメス同色で、顔は白く、眼の上部に黒い角質の飾りと目の後方に細い黒線、頭上、後ろ頭、頸、体上面は黒色、胸部から体下面は白色です。

くちばしは縦に扁平で大きく、色は黄色で先端がオレンジ色、翼の下面は黒色でオレンジ色の脚をしています。

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夏羽と冬羽の違い

ツノメドリは夏羽と冬羽が異なり、夏羽では顔は白色、冬羽では黒味を帯びた白色、夏は黄色のくちばしは、冬には基部が少し細くなり、色は汚黄色、さらに、夏羽にある目の上の黒い飾りが冬羽ではなくなるそうです。

ツノメドリの冬羽は同じ属種であるエトピリカによく似ていると言われていますが、エトピリカは胸部から体下面が黒いそうです。

また、エトピリカとは分布域が重なるため、間違われることが多いようです。

>>夏羽と冬羽で外見が変わる「ダイサギ」の特徴や生態についてはこちら♪

渡り鳥「ダイサギ」の夏羽冬羽や特徴、生態について

ツノメドリの寿命

ツノメドリ 寿命

野生のツノメドリの寿命は、詳しくはわかっていないそうです。

ツノメドリの生態

ツノメドリ 生態

ツノメドリは主に群れで行動し、非繁殖期は外洋で、繁殖期はコロニーで生活すると言われています。

縁が鋭くギザギザになっているクチバシと舌を器用に使い、一度に多数の魚をくわえることができるそうです。

群れで生活する

ツノメドリは主に群れで行動し、繁殖期には集団繁殖地であるコロニーを形成して繁殖すると言われています。

食性は動物食

ツノメドリの食性は、魚食性の強い動物食で、水面に浮き、短い翼を巧みに使い、翼を半開にしてはばたいて泳ぎ、水中に潜って魚などを追い回して捕まえ、水中で飲み込む昼行性の潜水追跡タイプの採食をするそうです。

イカナゴ、ホッケ、スケトウダラ、アイナメなどの多様な魚を捕まえ、イカ類や甲殻類も食べるそうです。

水中10m程のところで採食することが多いですが、50m近く潜ることもあるそうです。

繁殖期には、コロニー近くの海域12㎞の範囲内に採食にでますが、盛んにコロニーとの間を往復するとされています。

繁殖期

ツノメドリの繁殖期は59月頃、集団繁殖地であるコロニーに集まり、一夫一妻で繁殖するそうです。

岩石の割れ目や堆積した岩砕堆積斜面の岩の隙間の中などに営巣することが多く、特に岩砕堆積地の岩の隙間には複雑な地下迷路ができているため、利用することが多いと言われています。

以前の巣を再利用する際は、オスメス共同で古い巣材を捨て、あらたに巣材を運び込むそうです。

巣材は主に蘇類やシダ類、枯れ葉などを使用するとされています。

1巣卵数は1個、抱卵はオスメス交替で行い夕方に交替することが多いそうです。

また、1日中巣を空けることもあるそうです。

雛は4043日位で孵化、完全に孵化するにはさらに4日かかり、親鳥は孵化後57日は抱雛し、親鳥の給餌を受けて3842日程で巣立つとされています。

雛への給餌は1日に26回、1回につき平均で5匹くらいの魚を持ってくると言われています。

一度に65匹を持ってきたと言う事例もあるそうです。

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ツノメドリの生息地・分布

ツノメドリ生息地

ツノメドリはオホーツク海、北太平洋、ベーリング海、ベーリング海峡などに分布し、カムチャッカ半島からチュクチ半島、アラスカ西部、アリューシャン列島などのベーリング海沿岸、千島列島で繁殖すると言われています。

冬は周辺の海域に広がり、多少南下して過ごすそうです。

日本では、冬鳥として北海道、本州北部の海域に現れ、日本海側では新潟県あたりまで、太平洋側では岩手県、宮城県、千葉県あたりまで現れるそうです。

繁殖期には、岩石海岸、断崖の草が茂る土壌のあるところ、または削れた岩石が堆積する斜面などに営巣し、周辺の海域で採食するとされています。非繁殖期は、大陸棚海域でよく見られるそうです。

日本では繁殖しないとされていますが、北海道では少数の個体が繁殖期である夏に見られることがあり、択捉島、色丹島では繁殖の事例があるそうです。

>>日本で冬鳥として渡来する「ミコアイサ」の特徴についてはこちら♪

ミコアイサのオスメスの違いや幼鳥の特徴について

ツノメドリの鳴き声


鳴き声の種類・意味

ツノメドリはあまり鳴くことのなく、非繁殖期にはほとんど鳴くことが無いと鳥だと言われています。

繁殖地ではまれに鳴くことがあり、鳴き声は「オルルルーオルルルー」、「アアアアア」などと鳴くとされています。

まとめ

☑ツノメドリの名は、目の周囲の模様が角が生えているように見えることから付けられた

全長は3840㎝程、ハトよりやや大きめ

☑目から角が生えているような模様と黄色とオレンジの大きなクチバシが特徴

☑主に群れで行動し、繁殖も集団でコロニーを形成して行う

☑食性は魚食性の強い動物食、潜水追跡タイプの採食をする

☑日本では冬鳥、本州北部の海域に生息、北海道では繁殖する個体もいる

日本ではあまり見ることのできないツノメドリですが、動物園などで飼育されていますので観察することができます。

歩いている姿はペンギンのような、可愛い鳥だそうです。

またアイスランドやその周辺の地域ではよく見られている鳥だそうですから、旅行などで行く機会があれば、観察してみてはいかがでしょうか?

>>同じウミスズメ科の鳥「ウミスズメ」の特徴や生態についてはこちら♪

ウミスズメの特徴や生態・鳴き声について

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