ツバメの巣作り~産卵~巣立ちまで。巣がある場所は縁起がいい!?
建物の軒下等でツバメが巣作りをしているのを見かけると、ああ春がきたなあと感じることがありますよね。
この記事では、街中で巣作りをする様子がとても珍しく愛らしいツバメについて、色々と調べたことをまとめてみました。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
つばめの巣作りの時期
まず、ツバメの巣作りの時期ですが、地方や地域によって差があります。
早い地域では3月の終わりごろ、遅い地域では6月の終わりごろまでです。
7月に入ってからも巣をつくるツバメを見かける場所もあると言われています。
ツバメが子育てを始めるのが4月~7月にかけてなので、それまでの間に巣を準備万端にしておくというわけですね。
つばめの巣作りの期間
ツバメの巣づくりについてですが、ツバメは何もない場所に材料を運び、一から巣を作り始めるパターンと、もう使わなくなった古い巣や壊れかけている巣を作りなおして使うパターンがあります。
他のツバメが作った巣を、せっせとリフォームするというわけです。
とても賢いですよね。
巣作りにかかる期間は、リフォームの場合ですと数日で終ってしまうこともあります。
ですが一から作る場合は2週間から1か月もかかってしまう事もあると言われています。
材料が近場で手に入れば早く完成すると考えられますが、ツバメは良い巣材を探しに遠くまで出かけることがあります。
同じ地域でもツバメによっては巣作りにかかる時間が違うことがあるようですが、ツバメの技術や性格に個体差があるのでしょうか。面白いですね。
ツバメの巣作りの場所の4つの条件
ツバメが巣を作りやすい場所には、4つの条件があると言われています。
順番に見て行きましょう。
①人通りが多い場所
まず、つばめは人通りが多い場所に巣を作ります。
動物は人間が沢山いる場所を嫌うイメージがありましたが、ツバメは逆に人気のある場所を選ぶらしいのです。
理由は、人通りが少ない場所には、他の天敵となる動物がいるおそれがあるからです。
たとえば猫やカラスや、蛇などがいたらツバメは安心して巣作りをできません。
人通りがある場所なら、これらの天敵に遭遇する確率が下がることを、ツバメは本能的に知っているのかもしれませんね。
ツバメは、人間に守ってもらうために人のいる場所を選ぶと言われています。
②ボコボコした巣を作りやすい壁
次に、巣を作りやすい壁についてです。
ツバメは泥や枯草、細い木の枝等を材料にして巣を作りますので、つるつるした滑らかな壁だと、上手く泥がくっつかずに巣を安定させることができません。
なので、ボコボコした素材の壁を探して巣をつくるのです。
③風通しと日当たりがいい場所
そして、重要なのが風通しと日当たりです。
このあたりは人間の住まい探しと少し似ていますね。
ツバメも、風通しがよく日当たりのよい場所を好みます。
また、暑くなりすぎないところを選びます。
近くに木や電線等があると飛び回るときに危険ですので、障害物が少ないこともポイントのようです。
④雨がしのげる場所
もちろん、雨がしのげる場所に巣を作ります。
大切な卵や雛、自分たち親鳥を雨にさらすわけにはいきませんよね。
ツバメの産卵の時期や回数
さて、続いては産卵のお話です。
ツバメの産卵の時期は、毎年春から初夏にかけて(4月~7月ごろ)行われます。
巣が完成したら卵を産むので、ツバメによっても差があると言われています。
ツバメは温暖な地方で過ごす取りですので、日本が寒い冬の時期は南の暖かい地方でくらしています。
日本が春にはいり、暖かくなってくると、産卵のために渡ってくるのです。
1羽のツバメの産卵は毎年1~2回行われると言われています。
1回目の産卵と2回目の産卵は違う場所で行うそうです。
ちなみに、一度に産む卵の個数は4~6個程度と言われています。
卵の特徴
ツバメの巣を覗き込むのには勇気がいりますから、家にツバメが巣を作ったという人でも、卵の姿を見たことがある方は少ないかもしれません。
ツバメの卵は白くて、薄く黄色がかっています。
茶色い斑点模様があるのも特徴です。
卵はとても小さく、だいたい2センチ程度です。
つがいで子育てをする
ツバメは、巣を作ったり雛に餌をやったり、飛ぶ練習の面倒をみたりという仕事は、雄も雌も共同で行います。
卵を抱くのは主に雌が行いますが、雌が餌や水をとりに出かける時には雄が代わって卵を抱いてくれます。
雌が卵を大事に守っている間は、雄が回りの木の枝等にとまって、外敵がこないかを見張っています。
巣の安全を確かめるお父さん、かっこいいですね。
ツバメの巣立ち
いよいよツバメが巣立つ時期になると、見守っていた人はちょっと寂しくなるのではないでしょうか。
ここからは、ツバメの巣立ちについてご案内します。
ツバメの巣立ちの時期
まず、ツバメの巣立ちの時期ですが、生まれてから大体20日程後と言われています。
早く巣をつくる個体と、遅い個体がいますので巣立ちの時期には開きがあり、早くて4月、遅いと7月ごろまで続きます。
2回産卵するツバメもいますから、2回目の繁殖の終わりが7月ごろになっているとも言えるでしょう。
2回目の産卵を7月に行う個体もいるので、その場合は巣立ちの時期がお盆のころになることもあるそうです。
ツバメの巣立ち後
ツバメは飛ぶ練習がみのると、無事に巣立ちます。
巣作りの時期から見守っていたら寂しくなってしまいそうですね。
巣立ち後何処にいるの?
さて、ツバメが巣立った後どこにいるのでしょうか。
それは、どこかへすぐに飛んで行ってしまうのではなく、しばらくは巣のある場所の近くにいます。
そして、雛が安全に飛べるようになると、簡単に餌をとる事ができる場所へ移動します。
今度は、雛たちは餌をとる訓練をするというわけです。
また、雌は2回目の繁殖に入ることもあります。
その場合、最初の子どもたちは雄と一緒に連れられて、近くで過ごしているようです。
巣は壊したほうがいい?
ツバメの巣立ちは感動的ですが、残った巣をいつまでもそのままにしておくのは都合が悪いことがありますよね。
壊してもいいのでしょうか。
まだ初夏にも届かない時期ですと、二回目の子育てをするツバメがその巣を使うかもしれません。
そのツバメのために残しておくも良いですが、もし巣があることが不都合なら、巣立ちのあとしばらくしてから壊しても良いでしょう。
しかし、巣立ち前に壊すのはやめましょう。
次の年もまたツバメはくる!?
一度家にツバメが巣を作った事があると、来年もツバメが訪れるのか気になります。
条件の良い場所なら、ツバメがまたやって来るかもしれません。
また、過去の巣が残っているのを見つけたツバメが、リフォームして巣を使うこともあるでしょう。
稀ですが、同じツバメが戻ってくることもあるようです。
ツバメのヒナや卵を奪ったり壊すのはダメ!
ツバメの巣を傷つけると、鳥獣保護法違反になるのを知っていますか?
雛も卵もない巣を壊すことや、ネットを張って巣作りができないようにするだけなら大丈夫なのですが、既に巣ができていたり、中に卵や雛がいる巣を意図的に壊すと、鳥獣保護法の第8条に違反するおそれがありますので、注意しましょう。
ツバメの巣があることで家が汚れたりすることがありますが、子育ての間だけと思って我慢しましょう。
また、巣をつくられたくないのであれば、巣立った後に対策を考えましょう。
ツバメの巣がある場所は縁起がいい!?
ちなみに、つばめの巣が家にあると、子宝に恵まれたり、お店が繁盛したりと良いことが起きると言われています。
なので、ツバメが来てくれたら喜んであげられると良いですね。
まとめ
この記事では、ツバメの巣作りについてご案内いたしました。
内容を振り返ってみましょう。
・一度に産む卵は4~5個で2回繁殖を行う個体もいる
・ツバメが人通りが多く、風通しと日当たりがよくて雨をしのげる場所に巣作りをする。
・卵や雛のいる巣を意図的に壊すと、鳥獣保護法違反になるおそれがある。
・ツバメが巣をつくると、その家によいことがあると言われている。
いかがでしたか?
自分の家にもしツバメが巣を作ったら、子育てをじっくり見守ってあげてくださいね。