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渡り鳥キンクロハジロの名前の由来や鳴き声・生態について

日本には冬になると渡来するキンクロハジロは、黒と白の体色と金色の眼がよく目立つカモの仲間の渡り鳥です。

潜水が得意で、川や湖沼で餌を求めて潜水する姿がよく見かけられています。

今回の記事では、そんなキンクロハジロの名前の由来や鳴き声、生態について説明したいと思います。


キンクロハジロの名前の由来

キンクロハジロ 名前 由来

キンクロハジロの名前は、キンは虹彩の黄色を金と見立ててキン、クロは黒い羽衣から、ハジロは初列風切羽の上面にある白い斑紋に由来すると言われています。

キンクロハジロの漢字表記・英語名・学名

キンクロハジロの漢字表記は「金黒羽白」、英語名はTufted duck、学名Aythya fuligulaと表記します。

英語名のTuftedは頭後ろに房状の冠羽に由来しているそうです。

キンクロハジロの特徴

キンクロハジロ 特徴

キンクロハジロはカモ目カモ科ハジロ族に属するカモの仲間の鳥です。

黒い顔に黄色の目が特徴的で、他のカモ類より小さめでずんぐりした体型だと言われています。

キンクロハジロの大きさ

キンクロハジロの大きさは、全長4047㎝程、翼開帳時6572㎝程、体重0.3㎏~1㎏程、スズガモよりも一回り小さいコンパクトな印象を与える鳥だと言われています。

キンクロハジロの見た目の特徴や色・模様

キンクロハジロはオスとメスでは色が異なり、オスは頭部から胸部、上面が黒色、顔には紫色の光沢があり、後頭には房状に垂れ下がる冠羽、腹部と脇腹は白色、虹彩は黄色で、クチバシはやや短く、幅広いそうです。

メスは脇腹が褐色なこと以外はオスと同色ですが、冠羽が短く、顔の紫色の光沢も少ないそうです。

また、オスメスともに翼は黒く、飛翔時によく目立つ白色の帯があるそうです。

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キンクロハジロのオスメスの違い

キンクロハジロのオスとメスの違いは、脇腹の色がオスは白色、メスは褐色、冠羽がオスは長く、メスは短い、オスは顔に光沢が目立ち、メスは目立たないと言う違いで見分けることができるとされています。

キンクロハジロの幼鳥の特徴

キンクロハジロ 幼鳥

キンクロハジロの幼鳥は、メスの成鳥と似て、脇腹が褐色で冠羽が短いそうですが、メスの成鳥よりもやや大き目で胸部や体上面の黒味が強く、クチバシは黒味が少なく青灰色をしていると言われています。

>>白と黒ツートンカラーの「カササギ」についてはこちら♪

カササギの特徴や飽き声、生態についての詳しいまとめ。

キンクロハジロの寿命

キンクロハジロ 寿命

野生のキンクロハジロの寿命は、15年位と言われています。

キンクロハジロの生態

キンクロハジロ 生態

キンクロハジロは潜水採食ガモ類の一種で、群れで行動し、日本には冬に渡来する渡り鳥です。

潜水をする

キンクロハジロは比較的深い湖沼や河川でよく見られ、水中に、時間にして14秒~17秒位、深さにして0.6m~3m位まで翼を開かずに潜水し採食をすると言われています。

渡りを行う

キンクロハジロは日本には冬に渡来する渡り鳥で、春の渡り期には、数千から数万羽の大群になると言われています。

食性は雑食性

キンクロハジロの食性は雑食性で、日中は休息していることが多く、暗くなると餌場に飛んでいき、活発に行動すると言われています。

水面を動き回りながらたびたび潜水し、主に巻貝類や二枚貝類を水中での飲み込み、カニやエビなどの甲殻類、水生昆虫類、水草、軟体動物なども食べるそうです。

貝類の殻やカニの甲羅などを吐き出す形跡がないと言われ、消化器官が他の種よりも発達しているのではないかと考えられているそうです。

また、1990年代には街中の公園の池などに入り込み、人間に餌付けされていた個体もいたようです。

群れで生活をする

キンクロハジロは常に群れで行動し、繁殖もコロニーと呼ばれる集団繁殖地で行うと言われています。

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繁殖期

キンクロハジロの繁殖期は5月~7頃、通常は一夫一妻で繁殖するそうですが、まれに一夫二妻の事例もあるようです。

オシドリと同じように抱卵期につがいを解消すると言われています。

1巣卵数は6個~12個、メスのみで抱卵し、雛は23日~28日で孵化、育雛もメスのみで行い、45日~50日で巣立つそうです。

巣はコロニー(集団繁殖地)に作りますが、カモメやアジサシ類のコロニーの中に作ることもあるようです。

水辺の近くにある窪みなどを利用し、綿毛や枯草など柔らかい素材の物を組み合わせて20㎝~25㎝程の皿型の巣を作るそうです。

また、キンクロハジロの繁殖期の求愛ディスプレイは、頭部を上背後にはね上げる行動をするとされています。

>>求愛ディスプレイをする「オシドリ」の生態や鳴き声についてはこちら♪

オシドリの生態や鳴き声・英語ので呼び方や特徴について

キンクロハジロの生息地・分布

キンクロハジロ 生息地

シベリア、ヨーロッパ北部などのユーラシア大陸の高緯度地方で繁殖し、ユーラシア大陸南部、アフリカ大陸、ヨーロッパ、中近東、インド、東南アジア、中国東部に渡って越冬すると言われています。

日本には全国各地に冬鳥として渡来し、本州、九州、四国で越冬するそうです。

北海道の道東部、特に釧路の塘路湖では少数の個体が繁殖し、一年中生息するとされています。

湖沼、大きい河川、潟湖、内湾、河口などの淡水区域から汽水区域で群れで生活することが多いですが、まれに海まで行く個体もあるようです。

河川では主に流れの緩やかな下流域や河口部、堰堤上でよく見られるとされています。

キンクロハジロの鳴き声


鳴き声の種類・意味

キンクロハジロはあまり鳴くことが無いと言われていますが、オスはまれに小さな声で、「キュッ」、「ガガァ」などと鳴き、メスは「クァ」、「クルルクルル」と鳴くそうです。

春先の暖かい日には、オスが「プルップルッ」、「フィー」とさえずることもありますが、声量がないので聞き取ることが難しいそうです。

まとめ

キンクロハジロ まとめ

・キンクロハジロは見た目の色から「金黒羽白」と名付けられる

・群れで行動する渡り鳥で、日本には冬の時期に渡来する

・全長40㎝程、オスの黄色の眼、黒い体色、羽の白い帯が特徴的

・潜水採餌のカモの仲間で、主に水中で動物性の餌を食べる雑食性

・抱卵期につがいを解消し、メスのみで雛を育てる

・あまり鳴くことが無く、声が小さい

キンクロハジロは比較的簡単に観察できると言われています。

白と黒のツートンカラーに金色の眼がよく目立つのでわかりやすいそうです。

冬場に水に潜れる深さのある湖や沼などによく現れるので、観察してみてはいかがでしょうか?

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