舌がすごい!「アリスイ」の生態や鳴き声について
アリスイという鳥を見たことはあるでしょうか?とても変わった名前ですね。
でも、変わっているのは名前だけではないようです。
キツツキ科アリスイ属に分類される鳥類で、アリスイ属の模式種です。
舌がとても長い鳥なんです!舌が長い鳥って不思議ですよね?!どのくらい長いのでしょうか?
ますますアリスイってどんな鳥なのか気になりますね!
アリスイは、日本でも観察でき、奇妙で不思議な鳥として多くの人から注目を集めている鳥だそうです。
アリスイの一番の特徴は舌が長いことですが、どのくらい長いのでしょうか?
アリスイの特徴や生態、鳴き声などについてもご紹介していきます!
この記事でどんなことが知りたいですか!?
アリスイの名前の由来
アリスイという名前は、地上に降りてアリを食べることが多いことから付けられました。
アリスイの漢字表記・英語名・学名
・漢字表記:蟻吸
・英名:Eurasian wryneck/Northern wryneck
・学名:Jynx torquilla
アリスイの特徴
アリスイは、世にも奇妙な鳥として注目を集めています。
体は小さいですが、最も舌が長い鳥としてギネス世界記録保持者にもなっているようです。
そんなアリスイの特徴についてご紹介します!
アリスイの大きさ
全長約17cm~18cmとスズメよりやや大きく細長い鳥です。
舌の長さは10cmほどあります。
アリスイの見た目の特徴や色・模様
背中のあたりは、灰褐色の羽毛で覆われ、褐色・黒褐色などの複雑な斑紋が入っており、ウロコのようにも見えるそうです。
頭のてっぺんから背中にかけて暗褐色の太い縦縞が入り、尾羽には黒褐色の横縞が5本入ります。
側頭部や肩部にも黒い斑紋、喉から胸のあたりまで黄褐色の羽毛で覆われ、黒っぽい横縞が入っているのが特徴です。
アリスイの寿命
鳥って何年生きるんだろう?と気になりますよね!?
鳥の寿命は、種類や大きさによって皮ってきますが、1羽1羽調べるのは大変なので詳しい寿命はわかっていません。
しかし、多くの小鳥は春に生まれても次の年の春まで生きのびることができずに亡くなってしまう鳥が多いようです。
1年生きられない鳥は、経験を積んでいないため、敵に襲われたり、エサをとれずに衰弱してしまったりなどで亡くなる小鳥がほとんどのようです。
1年生きのびた鳥は経験や学習を積んで10年以上生きている鳥もいるようです。
しかし、アリスイは小さいため1年1ヶ月~1年8ヶ月が平均寿命ではないかと言われています。
アリスイの生態
アリスイは、小さくて可愛いと思う人が居る一方で、「地味で恐竜みたいだし可愛くない」と言う人もおり奇妙な生態から「不吉な象徴」とも言われているようです。
しかし、人間が勝手にネガティブな印象を持っていますが、アイリスが自然界を生き抜くために進化したと言われています。
ほとんどのオスは、パートナーを見つけると一夫一妻を形成しますが、中には一夫二妻、一妻二夫を作ることもあるそうです。
頻繁に首を傾げる
アリスイは、開けた森林、林縁、草地、湿地などに住んでおり、樹木では木の枝に対して水平に止まるそうです。
警戒心が強く、警戒のときは頻繁に首を傾けて後ろをむくなど奇妙な動きをすることから、「首を捻る者」という意味があるそうです。
アリスイの巣は、巣穴を掘る事のできないコムドリなどの鳥に狙われることがあり、巣を的に横取りされそうになるとヘビのように首をクネクネさせて追い払います。
長い舌でアリを食べる
アリスイという名前の通りアリを食べますが、地表などに止まり小さな穴の中に潜んでいる獲物を長い舌を使って捕食します。
ヒナには、卵やさなぎなどを与え、その他にも蛾や蜘蛛、コガネムシなどの昆虫類を与える様子も観察されているそうです。
ロシアでは、バッタやカブトムシ、アブラムシ、ガガンボ、カゲロウなどを食べるという報告も上がっているようです。
繁殖期
日本の繁殖期は5月~7月で樹木や地面に空いた穴やキツツキが使っていた巣、人が造った巣などを利用して、1度に6~10個の卵を産みます。
たまにオスも行いますが、メスがほとんど卵を温め、12日~14日程で孵化します。
孵化した後は、18日~25日で巣立っていきます。
アリスイの生息地・分布
アリスイは、平地や低い山地の林、森林、湿地などに住んでおり、エサをとる際は、地面や地上近くの枝、岩の上などで行うのでそういった場所で見られるそうです。
アフリカ大陸、ユーラシア大陸、イギリス、日本に分布します。
夏季には、アフリカ大陸北部、ユーラシア大陸で繁殖を行い、冬になるとアフリカ大陸中部、インド、東南アジアなどへ行き冬を越すそうです。
北海道、本州北部で夏に繁殖をするため「夏鳥」と思っている人も居るようですが、本州中部以西に渡り冬を越すので「冬鳥」だそうです。
アリスイの鳴き声
鳴き声の種類・意味
アリスイは、高い声で「クイクイクイクイ」と鳴きます。
モズの鳴き声にも聞こえると言われ、特にオスが求愛や縄張りを守る際に鳴くそうです。
巣の中に居るヒナは、エサが欲しいときに「シャーシャー」と鳴き、巣立ちの際には「ピリリ」という声に変わるそうです。
まとめ
今回はアリスイについてご紹介しました。
スズメよりやや大きい体を持ちながら、舌が約10cmとギネスブックに登録されるほどの長さを持ち初めて見た人からするととても奇妙な生き物ですよね。
では、もう一度今回の記事についてまとめてみます。
・アリを食べる事からアリスイという名前が付いた
・全長約17cm~18cmとスズメよりやや大きい
・複雑な斑紋が入っているのが特徴
・「首を捻る者」という意味があるほど、頻繁に首を傾ける
・長い舌を使って小さな穴の中の獲物を捕食する
・繁殖は5月~7月に行い、アリスイは自分で巣を造る事はなく、キツツキの古巣を使ったり、人が作ったものを使っている
・アリスイは日本でも見ることができる
アリスイは、日本でも見ることができるということがわかりました。
鳴き声が「クイクイクイクイ」と鳴き、見た目からするととても可愛い鳴き声ではありますね!
奇妙な生き物という事から「不吉な象徴」と言われ、可愛くないからと写真を撮りたくないと言う人も多いようです。
しかし、アリスイからすると生命を生きるために進化した体なので、人間が勝手にネガティブな印象を付けてはかわいそうですね!
ネガティブな印象を捨てて、変わった体を持つアリスイを見てみたいですね!
ギネスブックにも登録されている舌はどのくらいの長さがあるのかも実際見てみたいですね!