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時速390キロで飛ぶ「ハヤブサ」の特徴や生態、鳴き声について

世界最速ともいわれる飛翔スピードを持つハヤブサは、近年では個体数が減り絶滅が危惧されている貴重な鳥です。

時速390㎞のスピードで急降下して獲物を狩る姿は、圧倒されてしまうほどです。

今回はそんな貴重なハヤブサの特徴や生態について説明したいと思います。


ハヤブサの名前の由来

ハヤブサ 名前 由来

ハヤブサの名前は、その飛翔スピードからとられたそうで、「すばやい翼」の意味があると言われています。

漢字表記・英語名・学名

ハヤブサの漢字表記は「」または「」、英語名はPeregrine Falcon、学名はFalco peregrinusと表記します。

学名のperegrinusは「外来の、放浪する」などの意味があるそうです。

ハヤブサの特徴

ハヤブサ 天敵

ハヤブサはハヤブサ目ハヤブサ科ハヤブサ属に属する鳥で、地球上で最速の生き物だと言われています。

ハヤブサの大きさ

ハヤブサの大きさはオスとメスで違い、メスの方がやや大型だとされています。

オスの全長は3845位、メスの全長が4651位、体重は0.51.3㎏、翼開帳時84120で、カラスよりもやや小さめだそうです。

ハヤブサの見た目の特徴や模様・色

ハヤブサはオスとメスほぼ同色で、成鳥の上面は暗灰青色、下面は白色に黒褐色の横斑、頬に目立つ黒いひげ状斑、翼の下面には白と黒の横斑があり、ろう膜、アイリング、口角、跗蹠は黄色をしているそうです。

幼鳥時の上面は暗褐色、各羽に淡褐色の羽縁、下面は淡褐色~白色に黒褐色の縦斑、脇にハート形の斑があるそうです。

ハヤブサのオスメスの違い

ハヤブサ オスメス

ハヤブサのオスとメスは体色はほぼ同じですが、大きさがメスの方が少し大きいそうです。

ただし、単体で見分けるのは難しいと言われています。

ハヤブサの寿命

ハヤブサ 寿命

野生のハヤブサの寿命は、平均で13、長いもので25年生きた個体もあるそうです。

また、生まれて最初の一年目を生き残る確率は40%、成鳥になってからの生存率は70と言われています。

ハヤブサの生態

ハヤブサ 生態

ハヤブサは単独かつがいで縄張りを持ち、群れで行動することはないと言われています。

飛翔時は羽ばたいて直線的に飛び、浅くて速い羽ばたきをし時々滑翔するそうです。

ハヤブサの食性は肉食で、獲物は主にヒヨドリくらいの大きさの中型の鳥で、まれに地上にいるネズミやウサギを捕まえることもあると言われています。

ハヤブサの狩猟は一羽だけで獲物を攻撃する単独狩猟と、つがいのオスとメスが共に攻撃する協同狩猟があるそうです。

また、協同狩猟はつがいで1つの攻撃目標を交互に攻撃するペア狩猟と、つがいが攻撃目標の群れの中のそれぞれ別の個体を攻撃する平行狩猟に分けられるそうです。

また、このようなハヤブサの狩猟活動は主に午前中に行われることが多いと言われています。

スピードが時速390キロ

ハヤブサが狩りを行う際、急降下や急上昇する時の最大速度は、時速390にもなると言われています。

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急降下して獲物を捕まえる

ハヤブサは崖の上や見晴らしのいい木などの場所から空間を見張り、獲物の鳥が飛んでいるのを見つけると飛び立ち、獲物より高い位置に待機して飛翔中の鳥よりも上空から翼をすぼめて急降下して脚で蹴落として捕食すると言われています。

さらに獲物の捕獲方法も3種の方法があり、まず空中で獲物を捕獲する直接捕獲法、急降下または急上昇し、獲物を蹴落とし、落下中の獲物を空中でつかむ空中捕獲法、さらに、獲物をいったん海面に蹴落とし、のちに拾い上げる海面捕獲方法があるとされています。

巣作り~産卵~子育て

冬場に移動を行わないハヤブサの個体は、繁殖地周辺で生活し、2月上旬から3月にかけて産卵予定地に執着し始めると言われています。

産卵は一夫一妻で行われ、平均的に日本海側南西部で3月上旬から4月上旬、東北地方以北では3月中旬から4月中旬に行われるそうです。

特に営巣は行わず、海岸や海岸に近い山地の断崖の岩棚の窪みに、脚で砂や泥、草の根などをかき出して産卵場所を整え、直接産卵すると言われています。

また、繁殖に適した岩棚が見つからない場合は、岩礁の頂上や岬の先端部の草地や砂地の上に産卵することもあるようです。

1巣卵数は34個、23日ごとに1卵ずつ産卵するそうです。

抱卵は最初の卵を産んだ直後から3033日間、主にメスが行うとされています。

育雛時の給仕はオス、メスともに行い、孵化した雛は半晩成性で、3週間羽ばたきを繰り返し、3540日で巣から少し離れ、さらに2週間で飛び立つそうです。

ハヤブサはインコの仲間!

ハヤブサは猛禽のタカやコンドルに近いタカ目と考えられえきましたが、近年、日本鳥学会が鳥類のDNA研究を進めたところ、ハヤブサはインコやスズメの仲間で、スズメ目やオウム目と姉妹群と見られると言う結果が出たそうです。

そのため、ハヤブサ目ハヤブサ科として分離したそうです。

ハヤブサの生息地・分布

ハヤブサは南極を除く世界の広い範囲で繁殖し、寒地にいる個体は温帯から熱帯に渡って越冬すると言われています。

日本では北海道から九州北西部の島嶼に至るまで広く生息し、特に東北地方と北海道の沿岸部に多く見られるそうです。

日本に生息するハヤブサの多くは留鳥として繁殖活動を行いますが、冬場の気象条件の厳しい北海道北東部や内陸部、本州内陸部で生息繁殖する個体は、暖かい地方の海岸や平野部に移動して越冬するとされています。

また、ハヤブサは広い空間で狩りを行うため、海岸や海岸に近い断崖や急斜面、広大な水面のある地域や広い草原、原野などで生活することが多いそうですが、近年は大都会で越冬していることもあるようです。

森林の消失などの環境の変化で、新たに繁殖地を広げたのではないかと考えられているそうです。

ハヤブサの鳴き声


鳴き声の種類と意味

ハヤブサは繁殖期以外に鳴くことはあまりないと言われています。

繁殖期には金属的な声で「キィキィキィ」と尻上がりに早口で鳴く他、「ケェケェケェ」と少しゆっくり鳴くこともあるそうです。

縄張りにほかのハヤブサが侵入した場合には、喉が詰まったような声で、カキャッカキャッ」と威嚇するそうです。

ハヤブサの天敵

自然界ではハヤブサは食物連鎖の頂点にいると言われており、唯一の天敵は人間だそうです。

人間による森林などの開発により生息地がなくなり、主な獲物であるヒヨドリが摂取したエサの農薬が、ハヤブサにも堆積し健康を害することもあると言われています。

そのためハヤブサは、現在では絶滅危惧種1Bに指定されているそうです。

ハヤブサって飼育できるの!?

ハヤブサ 飼育

日本では野生のハヤブサを飼育することはできません。

保護することは可能ですが関係省庁の許可が必要です。

海外からの正規輸入の個体、またはそれを繁殖させた個体のみ飼育が可能です。

ペット用のハヤブサの値段

日本でハヤブサを入手するのは難しく、輸入が主となるそうです。

そのため、価格も10数万円から数10万円と高価になるようです。

ハヤブサをペットとして飼う際の餌

ペットとして飼育する際の、ハヤブサの餌は冷凍のマウスやウズラ、ひよこなどが多いようです。

処理済みのもので、1100円から200円位、12匹くらい与えるそうです。

その他に、副食としてミルワームなどの虫や、昆虫類を与えると良いと言われています。

まとめ

ハヤブサ まとめ

・ハヤブサは最速の生物と言われ、名前はすばやい翼の意

・オスメス同色で、メスの方がやや大型

・寿命は約13年、単独かつがいで行動、肉食性

・時速390㎞と言われるスピードで急降下して獲物を捕らえる

・南極を除く世界の広い範囲で生息、主に海岸などの見晴らしの良い所で生活

・近年の研究からインコやスズメの仲間だと判明

・海外から輸入された個体であれば飼育が可能

最速の生き物と言われるハヤブサは、個体数が激減して見かけることができなくなっているようです。

飼育下では、きちんと世話をすれば人間にも懐くと言われています。

調教を受けて、日本の人間社会で活躍している個体もいるそうですよ。

これ以上ハヤブサの個体数が減らないように、環境が改善されると良いですね。

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