クチバシが特徴的!イスカの生態や鳴き声ってどんなの!?
イスカという野鳥を知っていますか?
今回は他の野鳥とは見た目の特徴や生態が異なるイスカという野鳥についてまとめていきます。
イスカがどういった野鳥なのかどうか、ぜひ見てみて下さいね。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
イスカの名前の由来
イスカの嘴はねじれています。
このねじれていることが名前の由来となっています。
イスカは古語でねじれてかみ合わないという意味があります。
漢字・学名
イスカは漢字で交喙と書きます。
交わるくちばし、見たままの漢字が付けられてるんですね。
学名はLoxia curvirostraとなっています。
イスカの特徴
イスカは他の野鳥と比べ、とても特徴的となっています。
具体的にどのような特徴を持つ鳥なのかどうかみていきましょう。
イスカの大きさ
イスカの大きさは17㎝~18.5㎝くらい、スズメよりも大きいです。
翼を広げた時の大きさは28㎝となっています。
重さは30~35gです。
イスカの見た目の特徴や色
イスカの特徴は、大きく交差している嘴です。
嘴の先端が交差しています。
イスカのこの特徴的な嘴ですが、実は生まれつきこのような嘴だったわけではありません。
生まれてきたばかりのイスカの嘴はまっすぐです。
生後1~2週間と少しずつ食べることができるようになると、だんだんと交差していくのだとか。
イスカがこの嘴は、イエス・キリストが十字架に磔になった際にくぎを引き抜こうとし、その時にこのような嘴になってしまったからだとヨーロッパでは言われています。
尾羽は凹尾をしているのも特徴です。
そして色ですが、イスカはオスとメスで色が違います。
イスカのオスメスの違い
オスは全体的に濃い赤色の体をしています。
そのためとても目立ち、存在を確認しやすいです。
そして頬には褐色味があります。
目の先、目の周囲、翼、尾羽は黒くなっています。
一方メスはオスと比べると色味が地味です。
額から背の部分的にオリーブ色が入っていたりするのですが、それでもやはりオスに比べ地味です。
色がはっきりと違うので、遠目でもイスカはオスとメスを区別することができます。
イスカの寿命
イスカの寿命についてですが、大きさによらず長生きのようです。
野鳥の寿命は正確には分かりません。
しかし同じスズメ目アトリ科に分類されている野鳥をみてみると、それほど早く亡くなってしまう鳥ではないと思います。
イスカの生態
イスカはどのような生態をもつ野鳥なのでしょうか。
どのようなものを食べるのか、繁殖など気になることをみていきましょう。
群れで行動をする
イスカは群れで行動します。
10羽程度と少人数で群れをつくり生活しているのです。
基本的には同じイスカで群れを作りますが、中にはナキイスカが混じっていることもあるんだとか。
昆虫や種子を餌とする
小さな昆虫や樹木の種子を餌にしています。
イスカのあの嘴を使いマツやモミなどの針葉樹の種子をついばんで食べているのです。
渡りを行う
イスカは冬鳥で冬になると日本にやってくる渡鳥です。
しかし決まりはなく年によって不規則なのだそう。
一説によれば、食料の事情があるのではないかといわれているようです。
繁殖期
イスカは年間を通して繁殖を行います。
野鳥は繁殖期が決まっていることがほとんどです。
そのためイスカのように年間を通して繁殖するような野鳥はとても珍しいです。
イスカが年間を通して繁殖ができるのには、餌が関係しているといわれています。
針葉樹の実は豊富にあり、冬場でも食べるものに困りません。
そのため冬でも繁殖できているのだと考えられています。
マツ類の樹上で営巣を行い、一度に3~4つもの卵を産みます。
メスが卵を温め、約14日ほどで孵化します。
そして23日ほどで巣立って行くのです。
イスカの生息地・分布
針葉樹林内で生活しています。
そのため日本では冬場にイスカの姿を見ることはなかなかできないそうです。
しかし、朝早い時間帯であれば見ることができる可能性があります。
針葉樹林を10時までに行けばもしかすると見ることができるかもしれません。
そんなイスカはヨーロッパ、アジア、北アメリカの針葉樹林内に分布しています。
イスカの鳴き声
イスカの鳴き声は「ピィピィ」と高音です。
かわいらしい鳴き声ですよね。
また「ピャピャ」とも鳴きます。
鳴き声の種類や意味
「ピィピィ」と鳴くのは囀りです。
囀りはオス鳥がメス鳥を求愛している時に鳴く鳴き声です。
そして「ピャピャ」は地鳴きです。
普段の鳴き声ですね。
野鳥は囀り、地鳴きとで鳴き声が異なります。
囀りの方が鳴き声がきれいですね。
イスカのクチバシがことわざに使われている!
「イスカのはしの食い違い」ということわざがあります。
このことわざは、イスカの交差している特徴的な嘴を見て作られたそうです。
イスカの嘴のように、話が交差して食い違っているという意味になります。
まとめ
いかがでしたか?今回はイスカについてみていきました。
・オスとメスとで色が異なる
・針葉樹の種子を主に食べているので一年中食べ物に困らない
・繁殖は年間を通して行われる
・高いきれいな鳴き声である
・ことわざになるほどである
このようなことが分かりました。
嘴が特徴的なイスカ。オスとメスの区別も簡単ですので、ぜひ姿を探しにいってみてはいかがでしょうか。