小さくてカワイイ!エナガの特徴や鳴き声、生態について
エナガというのは、スズメ目に含まれている、とても愛らしい野鳥で、野鳥の中のアイドルとも言われているようです。
小さく丸い体に、つぶらな丸い黒い瞳、綿のような羽毛がとても可愛いエナガを紹介したいと思います。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
エナガの名前の由来
名前の由来は、体長の半分を占める尾の長さから来ていると言われています。
体長14センチのうち、尾の長さが7センチ程度あるようです。
そのような見た目から、柄の長い柄杓(ひしゃく)に例えられて、江戸時代ごろに「柄長柄杓(えながひしゃく)」、「尾長柄杓(おながひしゃく)」などと呼ばれていたとされており、それが現在のエナガという名前になったと言われています。
エナガの特徴
エナガの大きさ、重さ
体長は役14センチ、翼を開いた状態で幅が16センチ程度だとされています。
体重は5~10グラム程度で、スズメの24グラムと比べても分かるとおり、かなり小さい野鳥だと言えるでしょう。
エナガの見た目の特徴や模様
くちばしが黒くて小さく、首が短く、真ん丸の体に、長い尾羽が付いた可愛らしい小鳥です。
目の周りにある黒い模様が背中まで太く伸びており、頭の一部と体は白い模様になっていて、パンダのような見た目となっているようです。
冬は冬毛で丸まった、ぬいぐるみのようなふっくらした姿で、夏は冬毛がないのですっきりした細身の姿をしているようです。
オスとメスで見た目の違いは殆ど無いため、見分けを付けるのは難しいとされています。
エナガの寿命
小さいエナガには天敵が多く、野生での平均寿命は2~3年だと言われています。
短いようですが、野鳥の中では比較的寿命は長いとされています。
小柄な体型を活かして、様々な種類の木陰に隠れたり、すばやく方向展開することが出来るため、天敵に見つかりづらいから、と考えられています。
エナガの生態
エナガは広い木々の多い場所に生息していると言われています。
主に平地から山地にかけての林や、木が多い公園などに生息しているようです。
越冬のために山間部から低地に降りてくることもあり、民家の近くの街路樹の上などに生息していることも多々あるようです。
かわいい見た目とは裏腹に、気性は荒く、縄張りに近づいたよそ者には容赦なく攻撃をしかけてくると言われています。
ねぐらで集まる
エナガは、ねぐらとなる木の枝に寄り添って眠る修正があるようです。
ねぐらの中では、泣き声で仲間を確認する為、夕方ごろにはねぐらとなった木の周辺は騒がしくなるようです。
ねぐらで寄り添って眠る姿はとても可愛く、愛好家の中では、エナガ団子の愛称で親しまれているようです。
ヘルパー
エナガには、親鳥以外のエナガが、ヒナに餌を運んでくる「ヘルパー」という珍しい生態があるようです。
ヒナが亡くなってしまった親鳥が、ヘルパーとして仲間のヒナにエサを与えて育てているようです。
まれにシジュウカラなどの別の野鳥のヒナにも、エサを与えることがあるようです。
早い繁殖期
エナガは他の野鳥よりも早く、2月になると繁殖期に入り、つがいでの生活を始めるとされています。
縄張り争いをする
エナガは5~10羽程度で群れを作るとされ、群れ同士で常に縄張り争いが起きているようです。
さらに繁殖期には、つがいで小さな縄張りを持ち、群れの中でも、他の仲間と縄張り争いをすることもあるようです。
巣作りをする
寒い時期に繁殖期を向かえて巣作りを行う為、断熱効果の高い巣を作るようです。
エナガの巣はドーム状で、コケやクモの糸などを使われており、その中は羽毛や様々な動物の毛で覆われて、まるでクッションのような内装の巣が出来上がるようです。
こうした巣作りの巧みな様子から「巧婦鳥(たくみどり)」と呼ばれることもあったようです。
孵化
卵からおよそ13日前後でヒナが生まれ、そこから2~3週間で巣立ちを迎えると言われています。
孵化まではつがいでオスとメス、交互に卵を暖めると言われています。
子育て~巣立ち
子沢山で7~10羽程度のヒナが生まれるようですが、ヒナの生存率はとても低いと言われており、巣立ちする前に全滅してしまうことも珍しくないようです。
巣立ちまでは、雛の成長に合わせて親鳥がエサを運ぶようです。
最初はアブラムシなどの小さな虫を、ヒナの成長に合わせて、アオムシなどの大きな虫を運んでくるようです。
水遊びや雪遊びをする
エナガは水遊びや雪遊びをすることがあると言われています。
遊びといっても野鳥にとっては大事な行為だとされ、体に付いた害虫などを落とす為だと言われています。
体が小さいエナガは、天敵に狙われない為、雨が降った後の葉っぱについた水滴などで水浴びすることがあるようです。
また、北海道などの豪雪地帯では、水の変わりに粉雪で体を洗うこともあるようです。
混群
エナガは小さな群れを作ることがあるようですが、シジュウカラやメジロなど、混群と呼ばれる、違う種類の野鳥と群れを作ることがあるようです。
餌は雑食で小さな虫や果実を食べる
エナガのエサは、小さなクモや昆虫などを食べるとされています。
特にアブラムシを好んで食べるとされ、ホバリングしながらアブラムシを啄ばむことも珍しくないようです。
その他、タネや木の実、木の樹液を吸うこともあると言われています。
エナガの生息地
エナガはヨーロッパから日本にかけて広く生息しているようです。
平地や山間部の林に住んでいるとされていますが、時期に応じて、夏の暑い時期は標高の高い山に移動したり、冬の寒い時期には、平地の暖かい場所に下りてくることもあるようです。
エナガの鳴き声
エナガの泣き声にはさえずりと地鳴きがあるようです。
エナガのさえずり
エナガの地鳴き
鳴き声の種類
小鳥の鳴き声には、繁殖期などに出す「さえずり」と、普段出している「地鳴き」があるようです。
また、それ以外に「警戒発声」と呼ばれる鳴き声もあるようです。
鳴き声の意味
さえずりは繁殖期にメスを引き寄せたり、縄張りを示す為に出す声のようです。
また、外敵を察知すると、「ツリリリリ」と警戒発声を出して、仲間に危険と通知するとされています。
エナガの天敵
エナガの主な天敵は、猛禽類、モズ、カラスなど沢山の種類から狙われやすいと言われています。
特にヒナや卵を狙う天敵が多く、巣立ちできる卵は群れの中で10%前後と言われているほど、過酷な状況のようです。
巣立ちした後は、素早い立ち回りで天敵から逃げ回ることが出来るため、天敵に襲われる確率は他の野鳥よりも低いとされてます。
エナガって飼育できるの!?
エナガは現在、飼育することが法律で禁止されているようです。
保護をしたらどうすればいい!?
エナガは国際自然保護連合から準絶滅危惧などの指定を受けている野鳥で、研究目的などの特別な許可を得ている場合のみ、保護や飼育が可能だと言われています。
そのため、庭や道端などで傷ついたエナガを見付けて保護した場合は、近くの公的機関へ連絡をして、どうすればよいのか相談、支持を仰いだほうが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。小さな可愛い野鳥「エナガ」について紹介してみました。
今回の記事のおさらいとしては、
□寿命は野生で2~3年程度だと言われている
□ねぐらで集まって、寄り添って眠ることがある
□親鳥以外がエサを運んだりする「ヘルパー」と呼ばれる生態がある
□巣作りは巧みで、ドーム状の断熱効果の高い巣を作る
□雑食で小さな虫や木の実、樹液などをエサとしている
□生息地はヨーロッパから日本にかけて幅広い
□エナガの飼育は法律で禁止されている
などです。
街中でも見かけることがあるようなので、可愛いエナガに出会えたら良いですね。