昔は食用だった!?ツグミの特徴や生態、鳴き声について
冬に日本にやってくる渡鳥として知られるツグミ。
今回はツグミについての特徴や生態、鳴き声など詳しく見ていくので、ぜひツグミについて知っていって下さいね。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
ツグミの名前の由来
ツグミは冬になると日本にやってきます。
夏になると日本から居なくなることから冬鳥として知られています。
なぜツグミという名前なのかというと、夏になると居なくなる、急に静かになる、口をつぐんでいなくなるといったところからツグミと呼ばれるようになったそうです。
決して普段口をつぐんでいるからというわけではありません。
なぜならツグミは鳴くからです。
英語での書き方、読み方
ツグミは英語でThrush(スラッシュ)といいます。
ツグミの生態
ツグミがどういった鳥か知っていますか?
冬鳥であることが知られるツグミ。
まずはツグミの生態についてみていきましょう。
ホッピング
ホッピングはツグミ独特のポーズです。
両脚を揃えて数歩ぴょんぴょんと歩き、体を45度に傾けて静止する。
そしてまた両脚を揃えてぴょんぴょんと歩くということを繰り返します。
ホッピングは餌を探している居る時に行われる行動なのだそうです。
餌を探しながら周囲に危険はないか確認しているんだとか。注意深い鳥なんですね。
渡りをする
ツグミは日本には冬にやってきます。
だいたい10月くらいにやってくるのだそうです。
夏になるとシベリア中部などに行ってしまいます。
日本にやってくる時は日本海を渡ってやってきます。
日本海を渡り能登半島へ群れできます。
その後はバラバラにちって生息します。
このようにツグミは、最初は群れで渡りを行うのですが、だんだんとバラバラになってしまい、それぞれが生息するようになるのです。
そして3月~5月春になるとまた群れを作り、北上していくのです。
北上していきまた群れで渡っていきます。
餌は雑食で昆虫や果物を食べる
ツグミは雑食です。
ミミズや昆虫、柿や木の実など幅広く食べていきます。
そのためツグミが柿の木にとまり柿を食べている姿を見ることもあるようです。
冬になると柿や木の実がなくなるので昆虫などしか餌がなくなってしまいます。
ツグミは落ち葉を上手にかき分けて昆虫やミミズ、クモを探し食べます。
面白いポーズ
ツグミの面白いポーズといえば先ほども紹介したホッピングでしょう。
このホッピングはいう行動はとても独特です。
ツグミならではの行動となっています。
繁殖期
ツグミの繁殖は5月~7月です。
この時期にはツグミは日本にはいません。
産卵も同時期に行うので、日本で繁殖、産卵は行わないということになります。
ツグミの寿命
ツグミの平均寿命はなんと10年!
鳥の寿命って短いイメージがあるのですが、10年って長生きですよね!
もちろん平均寿命なので10年よりはやく寿命がきてしまう場合もあるでしょう。
10年以上さらに長生きするツグミもいるでしょうね。
ツグミの生息地
ツグミは市街地の街路樹などで見られることが増えているようです。
主には積雪のない地方の田畑や河原、低い林などに生息しています。
日本全国でその姿を見ることができるので、見たことがあるという人は多いかもしれませんね。
ツグミの特徴
ツグミは一体どのような特徴を持つ鳥なのでしょうか。
どんな特徴がある鳥なの?ツグミのことをよく知らないという人のためにツグミの特徴を紹介していきます。
大きさ、重さ
大きさは約24㎝です。
スズメより大きく、ハトよりも小さいくらいのサイズになります。
重さは約80gとなっています。
見た目の特徴や色
背中、頭、尻尾は茶色、眉と喉、お腹は白くなっています。
眉は白いまゆげのようになっています。
胸から脇腹にかけては黒い鱗模様があります。
魚の鱗のように見える鱗模様は個体によってさまざまで、全体的に模様があるものもいれば、一部のみに模様があるものもあるそうです。
オスメスの見分け方
背中の色、胸にある斑の濃さでオスとメスを判別することができます。
オスは色が濃くはっきりしています。
一方メスは色が薄いようです。
オスとメスが2匹並んでいるとその差は明らかです。
ツグミの種類
ツグミは種類がさまざまで、種類によって色や大きさが異なります。
ツグミの種類はアカハラ、ウタツグミ、コマツグミ、シロハラ、トラツグミ、ノドグロツグミ、ノハラツグミ、ハチジョウツグミ、ハワイツグミ、ヤドリギツグミ、ルリツグミ、ワキアカツグミ、こんなにもたくさんの種類がいるんです。
亜種のハチジョウツグミがいる
たくさんの種類がいますが、日本に来るツグミはわずかです。
日本にやってくるハチジョウツグミについてみていきましょう。
日本には越冬のため飛来することがあるようです。
しかし全国に生息するわけではないので見かける機会はなかなかないようです。
上皮の羽衣が暗めの茶色で下側の羽衣、尾は赤みがかった茶色、または褐色です。胸からお尻にかけては羽縁が薄茶色となっています。
ツグミの鳴き声(動画)
ツグミは冬は地鳴きしかしないのだそう。「ジジッ ジジッ」と鳴きます。
ツグミは春になると北上します。
そのころになると少し高い声で鳴くようになります。
「クイクイ」「キューキュー」といった感じで鳴きます。
鳴き声の種類
鳴き声には種類があります。
ツグミもですが、鳥は理由があって鳴いているのです。
地鳴き、さえずり、ドラミング、クラッタリングなどを行います。
鳴き声の意味
ツグミは日本に来たばかりの時期には地鳴りを行います。
地鳴きはコミニケーションや警戒などのために行うといわれています。
ツグミは日本では繁殖しません。
そのため繁殖期に聞かれるようなさえずりは日本では聞くことができません。
ツグミは食用だった!?
衝撃的な話かもしれませんが、昔日本ではツグミを焼き鳥として食べていたそうです。
しかしそれは昔の話。現在の日本ではツグミを食べることは禁止されています。
鳥獣保護法があるため、ツグミを捕獲することも禁止です。
もし捕獲してしまえば、懲役1年以下または100万円以下の罰金が課せられることになります。
このようにツグミを捕獲する、また食べることは禁止されています。
しかし現在でも伝統的にツグミを食用としている地域があるんだとか…。
その地域ではツグミはカスミ網猟によって捕獲されているようです。
細い糸で作った網を空中に渡し飛んできたツグミを捕獲するという方法です。
注意点
ツグミだけに限らず野鳥を勝手に捕獲することは禁止されています。
もし傷を折って倒れていたとしても勝手に保護して飼うことは禁止です。
もし傷ついたツグミを発見し田場合は動物病院にまず電話してみるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?今回はツグミについてみていきました。
・ホッピングはツグミに見られる独特の行動である
・鱗模様が特徴的でスズメより大きく鳩より小さい
・さまざまな種類のツグミがいる
・鳴き声にはさまざまな種類があるがツグミは日本では地鳴きが主である
・昔は食用だったが今は禁止されている。しかし今でも伝統的に食用にしているところもある
このようことが分かりました。ツグミは冬になると日本全国広範囲に生息するようですので、ぜひバードウォッチングへ出かけてみてはいかがでしょうか。