ユキホオジロの生態や特徴、鳴き声について
ユキホオジロという鳥を見たことはあるでしょうか?
スズメ目ホオジロ科の一種で数少ない冬鳥です。渡来数はその年によって差はありますが、日本の本州ではめったに見れないと言われているユキホオジロですが、どのような鳥なのか気になりますよね?!
ユキホオジロは、日本ではどのような場所で観察されているのでしょうか?
愛鳥家も初めて撮影したという方が多いほど珍しい鳥です。ますますどんな鳥なのか気になりますね。
では、ユキホオジロの生態や特徴、鳴き声についてご紹介します!
この記事でどんなことが知りたいですか!?
ユキホオジロの名前の由来
ユキホオジロという名前には、白いホオジロという意味を持っています。
英名・学名
・英名:Plectrophenax nivalis
・学名:Snoe Bunting
ユキホオジロの特徴
ホオジロという名前が付いているので、いろいろなホオジロの仲間と同じなのかなと思いきや、ユキホオジロは一般的なホオジロとは違ったシルエットをしています。
大きさ
全長約16cmとスズメよりやや大きいです。
見た目の特徴・模様
ユキホオジロは、夏羽の方が真っ白でキレイだそうです。
日本では数少ない渡り鳥で、本州より南で確認されるのは特に少なく、オスとメスでも模様が違うようなのでそれぞれの違いについて詳しくご紹介します!
オスメスの違い
<オス>
全身白いですが、夏羽は背中の一部と初列風切先端、尾羽、小翼の一部が黒く、冬羽は黒い部分褐色を帯び、額から後頸、耳羽は褐色になります。
<メス>
オスと比べると全体的に褐色が強くなります。
ユキホオジロの寿命
鳥は沢山いるので詳しい寿命は分かっていません。
しかし、小鳥は、春に生まれても次の年の春まで生き残れる鳥は少ないそうです。
病気や衰弱死、鳥インフルエンザなどで亡くなってしまう鳥もいますが、中には他の鳥に襲われてしまい命を落としてしまう鳥もいるようです。
若鳥は経験が浅いので1年目に命を落とすことが多いと言われています。
1年間生き延びた鳥たちは、沢山の経験を積んで10年以上生きる鳥もいます。
鳥は一度に5~10羽の卵を産むと言われ、その中で翌年まで生き残れる鳥は1羽か2羽しかいません。
長生きの例としてカモメの仲間で30年、野生ではありませんが、動物園にいるツルの仲間で50年以上生きているという記録もあるようです。
ユキホオジロの生態
ユキホオジロを観察するための注意事項があります。
・ユキホオジロと50m以上の距離を保ち観察しましょう!
ユキホオジロは、群れで行動するため警戒心が強く近づきすぎると逃げてしまいます。
じっと待っていればユキホオジロの方から近づいてくれる可能性があります。
・ガマニンニクなどの植生を守るために、先端部の砂立には絶対に車輛を入れないように注意しましょう!
・人数が多いとびっくりしてしまうので、大人数で観察する場合はさらに注意しましょう!
群れで行動する
雪のように白い体をもつユキホオジロは、1羽で行動することはほとんどなく群れで行動しています。
愛鳥家によると70羽~80羽の群れで行動しているユキホオジロを見たことがあるようです。
渡りの時期は、数百羽~数千羽の大群になることもあるようです。
冬鳥で北極圏から飛来する
ユキホオジロは北極圏で繁殖を行うそうです。
2005年に与那国島で初めて確認されました。
毎年与那国に通う鳥類観察をしている野鳥研究家の方が見つけたそうです。
ユキホオジロは、主にユーラシア大陸から北アメリカ、グリーンランドまでの北極圏内で繁殖を行うと言われ、冬季はユーラシア大陸と北アメリカ大陸の中経度地方に渡るそうです。
愛鳥家によると日本国内では、冬季に北海道や日本海側で観察されていますが、数は多くないようです。
日本の沿岸部で多く見られており、九州や小笠原諸島でも記録されています。
>>「ミヤマホオジロ」の特徴や生態・鳴き声についてはこちら♪
ユキホオジロの生息環境・分布
ユキホオジロは、日本にも冬鳥としてやってくることがありますが、数が少ないためめったに見ることはできません。
日本の中でも特に北海道で見ることができますが、関東より南に行くことはほとんどありません。
千葉でユキホオジロを見ることはめったにありませんが、1983年に千葉で初めて記録されたのではないかと言われているそうです。
もしかしたら、少ないユキホオジロが千葉を通過したのかもしれません。
渡来数は、天候条件によって多い年と少ない年がありますが、特に北海道や北日本の海岸、耕地、湖畔、草原、などで小群が見られることがあるそうです。
そこで、昆虫やミミズ、クモなどを採って生活しています。
<分布>
・冬鳥:北海道、九州(稀な冬鳥)、佐渡、舳倉島、隠岐
・迷鳥:九州(福岡、宮崎)、見島、対馬、与那国
・旅鳥:舳倉島、隠岐
ユキホオジロが見られる時期
ユキホオジロは、1月~4月、10月~12月に特に観察されているそうです。
ユキホオジロの鳴き声
鳴き声の種類・意味
ユキホオジロは、コミュニケーションをとるときに「ピウィッ」「ビッ」など比較的短く鳴きます。
まとめ
ユキホオジロは、数が少なく観察できたという方は少ないのではないでしょうか?
白い体が愛らしいユキホオジロを一度は見たいという方も多いようです。
では、もう一度今回の記事についてまとめてみます。
☑白いホオジロという名前の由来がある
☑全長約16cmとスズメよりやや大きい
☑白いお腹を持つユキホオジロですが、オスとメスではそれぞれ違いがある
☑ユキホオジロの寿命は詳しくわかっていませんが、短い鳥で1年以内に命を落とし、生き延びた鳥は10年以上生きているものもいる
☑普段は、数十羽~数百羽の群れで行動していますが、渡りの時期になると数百羽~数千羽の大群で行動することもある
☑北極圏で繁殖をし、渡りを行う
☑ユキホオジロは、10月~4月の時期に見れる可能性がある
ユキホオジロは、日本ではめったに見ることができない冬鳥の一種です。
詳しい寿命は分かっていませんが、春に生まれて次の年の春まで生き残れる鳥は1羽から2羽と言われています。
衰弱してしまったり、他の鳥に襲われてしまったりで命を落としてしまう鳥は珍しくありません。
その中でも、1年間生き延びいろいろなことを学び生き延びた鳥たちは、10年以上生きることもあるようです。
ユキホオジロは、警戒心が強い鳥なので近づきすぎてしまうと逃げてしまうそうです。
せっかく見に行ったのに逃げられてしまっては、残念ですよね?!
ユキホオジロをびっくりさせないように50m以上の距離を保って観察するようにしましょう!
ユキホオジロは、一般的なホオジロとはちょっと変わったシルエットを持つというから余計見てみたいですね。
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