コガラのまとめ。生態や特徴、鳴き声について
少し小柄な野鳥、「コガラ」。
沖縄以外の日本全国に生息しているといわれます。
頭が黒く、ベレー帽をかぶったような、かわいらしい見た目の野鳥です。
この、「コガラ」の生態や特徴について紹介していきます。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
コガラの特徴
白と黒のコントラストが美しい、とても小さい野鳥ですが、実際はどの位の大きさや重さなのでしょう。
また、体色も、実際には、少しグラデーションがかかっているような色みをしています。
コガラの特徴を、少し細かく見てみましょう。
コガラの大きさ、重さ
コガラは、全長約13cmと、スズメよりも一回り小さい大きさです。
翼を広げても、21cmほどの大きさしかありません。
体重は約11gです。とても小柄な野鳥です。
コガラの見た目の特徴や色
見た目は、頭部が黒く、翼は少し黒い灰褐色の色をしています。
頭の黒色は、少し光沢があり、目の下あたりで、上下にくっきりと色分けされています。
目より下は白色をしているため、頭部の黒色が特に際立ち、まるでベレー帽をかぶっているように見えます。
体の下の部分は、白色ですが、上の部分は、薄い茶色のような色をしており、翼は黒みが混じります。
オスとメスの色合いが異なる鳥が多い中で、コガラはオスメス共、同じ色をしています。
コガラの寿命
野鳥の寿命は確認しにくい部分もありますが、コガラは7ヶ月~11年といわれています。
確認されている最高寿命でも7年のようです。
やはり、身体の小さな小鳥は、寿命がそれほど長くはないようです。
野鳥で、一年を過ぎた者は、生きるための知識と経験が積み重ねられるため、その生存率は飛躍的に高まるそうです。
コガラの生態
ここまで、コガラの特徴などをまとめてきましたが、ここからは実際に生きているコガラについて、餌となる食べ物や、コガラの繁殖方法など、その生態を調べてみました。
餌は雑食性で昆虫など食べる
コガラは雑食性です。
虫などの昆虫類をはじめ、クモなどの節足動物、木の実や果物といった果実を良く食べます。
中には、硬いものもありますが、それらもこじ開けて食べてしまいます。
好き嫌いしていたら、自然界では生きていくことは難しいのではないでしょうか。
一夫一妻
コガラは、4~7月頃に繁殖期を迎えます。
一夫一妻で、ペアになり、縄張りを作るようになるそうです。
この時期は、集団で居るよりも、お互いペアを大切にするようですね。
もともと、群れを作ることが少なく、単独やつがいで居ることが多いようです。
繁殖
巣は、まず枯れ木に穴を掘ります。
その中に木の皮、コケを用いて、皿状の巣を作ります。
作った巣の中に、卵を産み、温め、孵化させます。
卵は1度に5~9個産み、産んだ卵はコガラのメスが温めます。
産卵後12~15日程度で孵化するそうです。
孵化した雛は18日程で巣立つようです。
巣立つまではあっという間ですね。
コガラの巣作り~子育て~巣立ち
コガラの巣作りの動画を見つけました。木の穴に一生懸命巣を作るのですね。
コガラの子育てです。
周りを警戒しながらの餌やりですかね。人もコガラも子育ては大変です。
もうすぐ巣立ちの雛がいます。
まだまだ外の世界は怖いのでしょうか。
巣を出ても、すぐには餌を捕ることはなかなか難しいでしょう。
親が巣立ちした雛に餌を与えています。
コガラの生息地
コガラは、ユーラシア大陸の中緯度に生息しているようで、日本では、沖縄を除く北海道から九州までの広い範囲で確認されています。
特に、本州と四国・九州では海抜1000m以下の低山から、海抜1500m~2500mの亜高山にまで、広い範囲の山間部の森林でよく見られるようで、北海道では、平地にも現れるそうです。
普段は山間部に多く見かけられますが、越冬のために、平地の林にも下りてくることがあるそうです。
コガラの鳴き声
小鳥のさえずりはとても美しいものですね。コガラはどんな鳴き声をしているのでしょうか。
実際に聞いてみてください。
コガラの鳴き声の種類
コガラはいくつかの鳴き方をします。「ツツ ニーニーニー」と鳴いたり、「フィーフィーフィー」と聞こえる時もあります。
また、「ピピーピピーピピー」と少し高い声で鳴く時もあります。
「ツツ ジャージャージャー」と濁ったような声を出す時もあります。
これらの鳴き声を、5~6回繰り返して鳴くことが多いようです。
場合によっては10回以上繰り返し鳴くこともあるそうです。
コガラの鳴き声の意味
どんな鳥でもいくつかの鳴き方をします。
コガラに関してもそれは例外ではなく、鳴き方の種類で紹介したように、数種類の鳴き方をしています。
それは、それぞれ使い分けて鳴いているといわれます。
例えば、「ツツ ジャージャージャー」と濁ったような声を出す時は、警戒している時です。
この鳴き方は、コガラ独特のなきかたのようで、他の鳥と見分けるのにも役に立つそうです。
「ツツ ニーニーニー」や「ピピーピピーピピー」と鳴くのはさえずりです。
さえずりは、自分の縄張りを主張したり、存在をアピールする時に行うそうです。
明け方良く耳にする鳥の声は、このさえずりが多いです。
コガラとハシブトガラの違い
コガラによく似た見た目の小鳥に、「ハシブトガラ」という小鳥がいます。
見た目は、コガラと同様に、頭部が黒く、腹部は白い色をしています。
そこで、この2種類を見分けるポイントを紹介します。
①生息地ですが、コガラは沖縄を除く北海道から九州まで見られると前述しましたが、ハシブトガラは北海道にしか生息しないそうです。
このため、本州で見かけるものはコガラです。
北海道では見分けが付かないので、見分け方ですが、くちばしがコガラのほうがハシブトガラよりも細いそうです。
②ハシブトガラはくちばしの合わせ目に光沢があります。
この他にも、頭部の黒い部分がハシブトガラのほうが、光沢があります。
鳴き声は、ハシブトガラのほうが少し強い声を出すそうです。
最もわかり易い違いはくちばしなので、くちばしで判断すると良いでしょう。
まとめ
コガラというあまり耳にしない野鳥について紹介してきました。
この記事で、コガラについてのポイントをおさらいします。
□日本では、沖縄を除く北海道から九州まで広い範囲で見ることができます。
□主に、山間部の森に住んでいます。
□一夫一妻で、あまり群れを作りません
□頭部が黒く、腹部は白い体色をしていて、ハシブトガラと良く似ています。
□ハシブトガラとはくちばしの形や色で見分けられます。
バードウォッチングなどに行って、山間部では良く見ることができる小鳥です。
人に慣れているコガラは、手で餌も与えることが出来るそうです。
1度探してみてはいかがでしょうか。