カヤクグリの生息地や分布・特徴について
カヤクグリという鳥を見たことはあるでしょうか?
変わった名前の鳥は沢山いますが、カヤクグリという名前もとても変わっていますね!
どんな意味があるのでしょうか?
カヤクグリは、日本にしか生息していないといわれていますが本当なのでしょうか?
どんな模様や色をしているのかも気になりますが、どんなところに生息している鳥なのかも気になりますね!
日本に住んでいる鳥なら見てみたいですが、日本のどんな場所に生息しているのでしょうか?
カヤクグリの特徴や生態、生息地などについてご紹介します!
この記事でどんなことが知りたいですか!?
カヤクグリの名前の由来
カヤクグリは、冬に藪地に潜むように生息し、なかなか姿を見せずに藪の中に潜るという習性があることから名前の由来になっているそうです。
カヤクグリの体の色は、ミソサザイに似ているので江戸時代には「オオミソサザイ」「ヤマサザイ」などと呼ばれていたそうです。
カヤクグリの漢字表記・学名・英語名
・漢字表記:茅潜、萱潜
・学名:Prunella rubida
「rubida」には、「赤い、赤みがかった」という意味があり、「Prunella rubida」には「赤い褐色の小鳥」という意味があります。
・英名:Jaoanese accentor
カヤクグリの特徴
ハイマツ帯にはライチョウという鳥も住んでいますが、カヤクグリとライチョウは色合いが似ているそうです。
しかし、ライチョウは全身の羽を真っ白に変化させますが、カヤクグリは季節によって体の色を変えるということはないそうです。
そんなカヤクグリの体はどんな色で、どんな模様をしているのでしょうか?カヤクグリの特徴についてご紹介します!
カヤクグリの大きさ・体重
全長約14cm、翼を広げると21cmとスズメくらいの大きさで、体重は約15g~23gです。
カヤクグリの見た目の特徴や色・模様
オス、メスともに同色で特に目立つ模様や色はなくとても地味な鳥です。
頭部の羽衣は暗褐色、体上面の羽衣は赤褐色、暗褐色の縦縞が入っています。
胸とお腹部分は灰褐色、体の横から尾羽基部の下面まで褐色の縦縞が入り、頬の辺りには黄色っぽい斑点模様が入っているのが特徴です。
大雨覆と中雨覆先端にも黄色の斑が入っています。
尾羽は暗褐色、虹彩は茶褐色、くちばしは黒色、足は燈褐色、目のまわりには小さな白斑があります。
カヤクグリの寿命
鳥の寿命は種類によって違く、野生の鳥は沢山いるので詳しい寿命はわかっていません。
多くの鳥は春に生まれても次の年の春まで生き延びることができないといわれています。
命を落としてしまう理由として、経験を積んでいない小鳥はエサを摂れずに衰弱してしまったり、敵に襲われてしまったりしてしまうそうです。
1年間生き延びた鳥たちは、経験を積んで数年から10年以上生きている鳥もいるようです。
カヤクグリは、スズメくらい小さな鳥なので平均寿命は1年3か月と言われています。
カヤクグリの生態
カヤクグリは、日本にしか生息していない鳥ですが、ロシアの南千島でも観察されたという記録があるようです。
カヤクグリは、国際自然保護連合によりレッドリストの軽度懸念の指定を受けていますが、数が増えてきているようです。
そんなカヤクグリは、どんなものを食べて生活しているのかいつ繁殖期を迎えるのか生態についてご紹介していきます!
食性は雑食性
低い木をぬうように移動しながら、小さい昆虫、幼虫類、クモ、草や木の種などを食べ、夏は昆虫、冬は草や木の種を主食としています。
単独か、数羽の群れで生活する
カヤクグリは、単独や数羽の小さな群れを作って生活しています。
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繁殖期
繁殖期には、オスとメスが数羽からなる小規模な群れを作り、一妻一夫ともいわれているそうです。
6月~9月が繁殖期なので、そのころにはオオシラビソ、キャラボク、ダケカンバ、ハイマツなど1mほどの高さのある木に枯れ草などを使って、主にメスが巣を作るそうです。
1日に1個ずつ卵を産み全部で2個~4個産みます。
13日~14日間メスのみが抱卵し、孵化した後に13日~14日ほどでヒナは巣立っていきます。
カヤクグリの生息地・分布
カヤクグリは、林の中にいることが多いので岩場などに出てくることはないそうです。
亜高山帯から高山帯にかけてのウラジロナナカマドやハイマツの林などで生活しています。
冬には、南の温かい低い場所に移動し冬を越し、夏には四国の剣山、本州中部から北の地域、南千島などで繁殖します。
カヤクグリは、北海道(夏鳥)、本州北部(夏鳥)、本州中・南西部(夏鳥・冬鳥)、四国(夏鳥・冬鳥)、九州(冬鳥)、ロシアの南千島に分布します。
カヤクグリの鳴き声
鳴き声の種類・意味
カヤクグリの繁殖期には、「チリチリチリ」、「チーチーリリリ」とさえずり、地鳴きは「ツリリリ」と鳴くそうです。
カヤクグリの鳴き声は、ヤマヒバリの鳴き声に似ているともいわれています。
まとめ
カヤクグリはとても地味であまり目立つことがない鳥ということがわかりました。
数が減ったことからレッドリストにも登録されているようですが、今では少しずつ数が増えてきているようです。
日本全国でほぼ観察できるようですが、ロシアの南千島でも観察されたという報告も上がっているようです。
日本に生息している鳥が渡りをしているときに迷ってしまった鳥なのか、どうしてロシアにも観察できたのかも気になりますが詳しくはわかっていません。
では、もう一度今回の記事についてご紹介します!
☑藪の中に潜るという習性があることからカヤクグリという名前が付いた
☑全長約14cmとスズメと同じくらいの大きさ
☑オス、メスともに同色なので区別がつかずとても地味な鳥
☑カヤクグリの寿命は詳しくはわかっていませんが、平均寿命は1年3か月
☑夏は昆虫、冬は草や木などを食べて生活している
☑単独で生活することもありますが、小規模な群れを作ることもある
☑6月~9月に繁殖する
☑日本に幅広く生息している
☑カヤクグリの鳴き声はヤマヒバリの鳴き声に似ている
江戸時代にもカヤクグリは存在し、そのときにはオオミソサザイ、ヤマサザイなどと呼ばれていたそうです。
スズメくらいの大きさなのでとても小さいく、大型の鳥に比べると寿命もとても短いようです。
カヤクグリのオスとメスは同じ色をしているので、区別もつきにくく、体の色はとても暗い色なので地味であまり目立つことのない鳥のようです。
昆虫が多く出てくる夏には、昆虫を主食とし、冬には草や木の種などを主食としているようです。
地味な色をしている鳥ですが、せっかく日本に生息している鳥なので観察してみたいですね!