コハクチョウの生態や幼鳥の特徴、鳴き声などについて
コハクチョウという鳥を見たことはあるでしょうか?
ハクチョウは聞いたことあるし、見たことある人が多いようです。
コハクチョウは、鳥綱カモ目カモ科ハクチョウ属に分類される鳥です。
元々コハクチョウも「ハクチョウ」と呼ばれていたのは本当なのでしょうか?
日本でも見ることができる鳥なのか気になりますね!
ハクチョウの中にはコハクチョウの他にオオハクチョウという種類のハクチョウもいるというのは本当なのでしょうか?
2種類のハクチョウの違いも気になりますね!
コハクチョウの生態や特徴、鳴き声などについてご紹介します!
この記事でどんなことが知りたいですか!?
コハクチョウの名前の由来
日本にいるコハクチョウは、オオハクチョウ(大白鳥)とコハクチョウ(小白鳥)に分けられます。
オオハクチョウよりも身体が小さいために「小」が付き、小白鳥と呼ばれるようになったそうです。
昔は、コハクチョウもハクチョウと呼んでいたので、私たちが読んでいた鳥はコハクチョウだったのかもしれません。
しかし、1974年に他のハクチョウと分けるために「コハクチョウ」と呼ばれるようになりました。
漢字表記・英語名・学名
・漢字表記:小白鳥
・英名:Tundra swan
・学名:Cygnus columbianus
コハクチョウの特徴
身体が小さいために名付けられたコハクチョウは、どのような特徴をもっている鳥なのかきになりますね!
大きさや色、見た目などの特徴についてご紹介します!
コハクチョウの大きさ
全長約115~150cm、翼を広げると180~225cmほどの大きさになります。
体重は約4kg~8kgです。
コハクチョウの見た目の特徴や模様・色
全身の羽衣は白く、頸部は太く短いのが特徴です。
くちばしの先端は、他の鳥と比べると丸く、色彩は黒色、鼻孔はくちばしの中央からやや先端よりに開口しています。
気管は長く紐状になっているようです。
コハクチョウのオスメスの違い
オスの翼の長さは51.5cm~53.5cm、メスは7.5cm~52.5cm、オスとメスは全く同じ真っ白な白色をしているので見分けがつかないそうです。
>>ハクチョウ属に分類される「コクチョウ」の鳴き声や生態についてはこちら♪
コハクチョウの幼鳥の特徴
コハクチョウの幼鳥は、全身の羽衣は淡灰褐色をしています。
くちばしは、先端とふちが黒く他は白色ですが、成鳥になると白い部分がなくなり黄色くなっていきます。
コハクチョウの寿命
野生のコハクチョウの平均寿命は15~20年、飼育されているコハクチョウは25~30年と言われています。
コハクチョウの生態
コハクチョウはどんなところに住んでいるのでしょうか?
どんなものを食べて生きているのかも気になりますね!
繁殖期や食べ物などについてご紹介します!
水掻きを畳んで飛ぶ
飛ぶ前に大きい水掻きで水を思いっきり蹴り、空気抵抗を少なくするために水掻きをたたんで飛びます。
着水するときは、水掻きで水をおさえるようにしながら止まります。
水草の葉、茎や果実を食べる
ご飯を食べるときは、地上を歩き水草の葉や茎、果実、水田の穂などを食べるそうです。
朝早くから行動し、ご飯を食べたり、休憩したり、夕方には寝床に戻ります。
コハクチョウは、首が長いため水の中に逆立ちをし、下半身だけを入れて水の底の草を食べる事もあるようです。
繁殖期
コハクチョウの繁殖期は、6月~7月と言われて繁殖前には、沿岸や湖、水の近くの草むらなどに草の葉、木の枝を集め巣を造ります。
コハクチョウは、一度に3~5個の卵を産み、1か月間メスが抱卵し、生後40日でヒナは自立します。
ヒナは、3か月で飛べるようになり、冬を越す以外にもほとんど一緒に渡りを行うなど、とても仲のよい家族で親鳥は子供を守るために命をかけます。
コハクチョウの生息地・飛来地の分布
コハクチョウは、毎年秋から春にかけて6万~7万羽が渡来します。
繁殖地はツンドラ地帯という北極圏で、夏になると北アメリカ大陸、ユーラシア大陸のロシアなどの沿岸に子供を産みます。
冬には、日本に渡り越冬します。
その他にも、韓国や中国でも冬を越し日本では本州よりも南側の広い湖や水田、河岸や海岸などに生息しているそうです。
10月~4月に渡来します。
コハクチョウの鳴き声
鳴き声の種類と意味
「コォーコホツコホツ」と甲高い声で鳴きます。
羽をバタつかせながら鳴いている時は、夫婦の鳴き合い合戦、夏の営巣地では縄張り争い、越冬地ではあいさつという意味があるようです。
コハクチョウとオオハクチョウの識別方法
オオハクチョウは、カモ目カモ科ハクチョウ属で、ユーラシア大陸、アイルランドで繁殖を行い、日本各地にはコハクチョウと同じ10月~4月に渡来します。
全長約140cm、、翼を広げると約250cmの大型の鳥で、成鳥の羽毛は全体的に白く足は黒色、あごが長いのが特徴です。
日本でみられる代表的なハクチョウは、オオハクチョウとコハクチョウですが、色も模様も似ているので見分けるのは難しいと言われています。
コハクチョウとオオハクチョウの見分け方としては、一回りオオハクチョウの方が大きいのとくちばしの黄色い範囲がオオハクチョウの方が広いというところです。
コハクチョウは、10時ごろまでには水田などへいき夕方までに食べ物を採り、休憩をして寝床へ戻ります。
オオハクチョウは、10時ごろまでに水田などへいき3時ごろまで食べ物を採り休憩をして寝床へ戻ります。
コハクチョウの方が遅くまで食べ物を探しに行っているようです。
まとめ
今回はコハクチョウについてご紹介しました!
ハクチョウは1種類だけだと思っていましたが、日本にいる代表的なハクチョウがオオハクチョウとコハクチョウに分けられるということを初めて知りました。
では、もう一度今回の記事についてまとめてみます。
☑大白鳥よりも身体が小さいため小白鳥という名前がついた
☑元々はコハクチョウもオオハクチョウもまとめてハクチョウと呼ばれていた
☑全長約115~150cmの大きさになる
☑見ただけではオスとメスの区別がつかない
☑全身の羽衣は白く頸部が太く短いのが特徴
☑幼鳥は全身が白ではなく淡灰褐色
☑平均寿命は野生のコハクチョウと飼育されているコハクチョウでは全く違う
☑水掻きがあるにも関わらず空気抵抗を少なくするためにたたんで飛んでいる
☑6月~7月頃に繁殖を行う
☑日本には10月から4月頃に渡来する
☑コハクチョウとオオハクチョウは色も模様も似ているため見ただけでは判断できない
☑コハクチョウよりもオオハクチョウの方がやや大きいのが識別ポイント!
日本で見ることのできるハクチョウはオオハクチョウとコハクチョウが居るということが分かりました。
ぱっとみただけではどっちがコハクチョウなのか見分けがつかないようですが、識別ポイントとしてオオハクチョウのほうが大きいのとくちばしの黄色い部分の広さが違うということがわかりました。
日本でも10月~4月ころに渡来するということもあり機会があれば見てみたいですね!