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イソシギの鳴き声や生態・特徴について

磯の名がつくイソシギは、海辺ではなく河川や湖沼の水辺などでよく見られる留鳥です。

体色は目立たない色合いですが、お腹の白斑がきれいな小さな鳥です。

日本でも全国各地で観察することができ、関東地方ではほぼ一年中観察できると言われています。

今回の記事では、そんなイソシギの鳴き声や生態、特徴について説明したいと思います。


イソシギの名前の由来

イソシギ 名前 由来

イソシギは海水域よりも淡水域を好むと言われており、イソと言う名前の由来は定かではないですが、石がゴロゴロした場所や岩場にいることが多いことから付けられたのではないかと考えられています。

イソシギの漢字表記・学名・英語名

イソシギの漢字表記は「磯鴫」または「磯鷸」、英語名はCommon sandpiper、学名はActitis hypoleucosと表記します。

学名のActitisはギリシャ語で護岸に住むものの意、hypoleucosはギリシャ語で体の下面が白いと言う意味があるそうです。

イソシギの特徴

イソシギ 特徴

イソシギはチドリ目シギ科に属する鳥類です。

飛翔時に白い翼帯がよく目立ち、翼の先端を震わせて独特の飛び方をすると言われています。

また、着陸時や採食時は腰を上下に動かし尾を振るように歩くそうです。

イソシギの大きさ

イソシギの大きさは全長20㎝程、翼開帳時3841㎝程、スズメとムクドリの中間位でセキレイ程の大きさだと言われています。

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イソシギの見た目の特徴や色・模様

イソシギはオスメス同色で、頭部から背面、尾まで緑味を帯びた暗灰褐色、眉紋は白色、暗灰褐色の過眼線、顔から上胸部にかけて暗褐色の小紋斑、腹部の鮮やかな白斑が翼を取り巻くように、首元まで入り込んでいるのが特徴で、他のシギ類と見分ける時に役立つとされています。

クチバシは長く細くしなやかで、色は黒く基部は淡色、脚は長く黄褐色、後ろ向きの足指は短いそうです。

同じシギの仲間である、クサシギやハマシギとよく似ていますが、胸元から腹部の白斑で見分けることができるとされています。

イソシギの幼鳥の特徴

イソシギ 幼鳥 特徴

イソシギの幼鳥は成鳥によく似ていますが、体の上面に、淡色の細い羽縁とその内側に黒線があることで見分けることができるそうです。

イソシギの寿命

イソシギ 寿命

野生のイソシギの寿命は詳しくはわかっていないと言われています。

イソシギの生態

イソシギ 生態

イソシギは非繁殖期には単独で採食を行うことが多く、ねぐらでは45羽の小群になると言われています。

また、繁殖期には縄張りを持って分散するそうですが、あまり厳密な縄張りではないそうです。

縄張りの直径は、80150mくらいで、他の個体と行動圏が重なることもあるようです。

食性は動物食

イソシギの食性は動物食で、主に昆虫を食べることが多いですが、甲殻類や、軟体動物、まれに魚類なども食べるそうです。

脚が沈み切らない程度の水深が浅い水辺で、水中を突き回しながら採食するとされています。

特に、ユスリカの成虫などの陸上昆虫類、トビケラ幼虫などの水生昆虫、湿った砂地の中に潜んでいるアブ類の幼虫を好み、長いくちばしで引き出して食べると言われています。

>>自分の縄張りに餌を隠す「カケス」についてはこちら♪

カケスの鳴き声や羽の特徴・意味について

尻尾をよく振る

イソシギは、尾を動かしながら腰を上下に振るように歩くと言われています。

主に着陸時に動かすことが多いそうです。

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繁殖期

イソシギの繁殖期は4月~7、主に一夫一妻で繁殖しますが、同時的な一夫二妻、継時的な一妻多夫の事例があるそうです。

巣は水辺の草原の植物の根元や砂地に浅い窪みを掘り、枯草や枯れ葉を敷いて皿型の巣を作るとされています。

営巣はオスメスともに行いますが、オスが主導することが多いそうです。

1巣卵数は34でほとんどが4個、まれに57個のこともあるそうです。

抱卵はオスメス交替で行い、夜間はオス、早朝にメスと交替すると言われています。

雛は2225日で孵化し、早成性の離巣性で、孵化後数時間で巣を離れ、2530日位で独立するそうです。

雛の世話はオスメスともに行いますが、オスは常に雛のそばにいて抱雛、採食の付き添いをし、メスは少し離れたところで見張り、侵入者を警戒し、オスよりも早く雛から離れると言われています。

また、繁殖期にオスメスともに、羽を上に直立させ、ダンスをするようなしぐさの求愛のディスプレイをするそうです。

>>求愛ディスプレイをする「ウミネコ」についてはこちら

ウミネコの鳴き声や特徴・カモメとの違いについて

イソシギの生息地・分布

イソシギ 生息地

イソシギはユーラシア大陸の中、高緯度地方の温帯や亜寒帯に広く繁殖分布し、アフリカ大陸中南部からインド、中国南部、東南アジア、ニューギニア島、オーストラリア大陸に渡って越冬すると言われています。

日本では、北海道、本州、四国、九州などに夏鳥として渡来し、繁殖するそうです。

また、本州中部以南から沖縄県にかけて、多くの個体が越冬するとされています。

繁殖地では、河川、湖沼などの水辺で生活し、水田や畑地にも採食のために現れるそうです。

河川では、河口部から亜高山帯の上流部まで見られますが、河原の発達した中流域の河川に特に多いと言われています。

越冬地では、河川の中流部から河口部で見られ、湖沼の水辺にもよく現れるそうです。

沖縄県ではマングローブ林の水辺でもよく見られますが、礫や砂泥の場所を好み、草が生い茂った場所はあまり好まないとされています。

>>夏鳥の「オオミズナギドリ」についてはこちら♪

オオミズナギドリの特徴や鳴き声・繁殖地について

イソシギの鳴き声

イソシギは飛び立つときや飛翔時に細い声で「ピーイ」、「チーイ」、「チーリーリー」などと鳴き、特に夕暮れに鳴くことが多いと言われています。

繁殖期のオスは、「ピュピピピ」や「ツーチリリー」を早いテンポで繰り返して鳴くそうです。

まとめ

イソシギ まとめ

☑イソシギの名前の由来は、詳しくわかっていない

全長は20㎝程、セキレイくらいの小さな鳥

☑翼の先を震わせて飛び、尾を振るように歩く姿が特徴的

☑体色は地味な色合い、腹部の白斑が首元まで入り込んでいるのが特徴

☑繁殖はオスメスともに行い、メスの方が先に雛から離れる

☑食性は動物食、主に昆虫をくちばしで土中から引き出して採食する

☑日本各地で、ほぼ一年を通してみられる

☑か細い声で「チーイ」などと鳴く、特に夕暮れに鳴くことが多い

イソシギは、ほぼ年間を通して各地で見ることができるそうです。

体色は地味ですが、尾を上下に振る姿がとても可愛らしいと言われています。

河川や湖沼などの水辺で採食している姿を、よく見られていますので、気を付けて観察してみてはいかがでしょうか?

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