人懐っこいヤマガラの生態や特徴について。
今回は人懐こいことで知られるヤマガラについてまとめていきます。
ヤマガラの歴史や特徴、生態などをまとめていくのでぜひヤマガラがどのような鳥なのか見ていって下さい。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
ヤマガラの歴史
現在野鳥を飼うことは禁止されています。
ヤマガラも野鳥なので、もちろん飼うことは禁止されています。
しかし実は、ヤマガラは平安時代から人に飼われていたという記録が残っています。
人に慣れやすいため飼いやすかったのでしょう。
飼うだけでなく芸を覚えさせたりもしていたようです。
1980年とつい最近まで飼われ、芸を仕込まれていたようです。
ヤマガラは全国さまざまな神社で行われるお祭りの縁日などで芸を披露していました。
ヤマガラの芸と呼ばれ、小銭を受け取り賽銭箱に入れ、おみくじを引いてくるヤマガラを見ることができたのです。
こちらに動画があります。このような芸を披露していたのです。子供たちが喜んだことでしょう。
ヤマガラのかわいらしさとかしこさを見ることができます。
しかし1990年代には野鳥を飼うことが法律で禁止されるようになりました。
それと同時にヤマガラの芸は日本では見ることがなくなったのです。
台湾やメキシコ、カナリアなどでは現在もヤマガラの芸は行われているんだとか。
名前の由来
ヤマガラの由来は山に住むカラという由来があります。
カラとは小鳥という意味です。
山に生息して軽々しく飛んでいくから、山吹色が目立つので山吹色のカラでヤマガラと呼ばれるようになったからなどさまざまな説があります。
ヤマガラの特徴
人懐っこいことで知られるヤマガラ。
人が近づいても怖がらないため観察しやすい野鳥となっています。
どんな特徴をもつ野鳥なのかみていきましょう。
大きさ
ヤマガラは全長14㎝、翼を広げても22cm程度しかありません。
この大きさはスズメと同じくらいのサイズとなっています。
見た目の特徴や色
ヤマガラは小さい体ですが頭が体の大きさに似合わず大きいです。
頭が大きくて尾が短いので寸胴に見えてしまいます。
大きな頭は白と黒のツートンカラーです。
頭のてっぺんから顎の後ろの方までが黒くなっています。
背中の上の部分、そしてお腹は橙褐色です。
翼と尾羽は青みがかった灰色となっており、他の野鳥と比べると個性的な珍しい色となっています。
オスメスの違い
オスもメスも色が同じなので見分けるのはとても難しいです。
大きさもほぼ同じです.
違うところといえば脚で、脚が長いのが(といってもほとんど変わらない)オスです。
見た目ではオスとメスの区別はつかないと思って下さい。
ヤマガラの寿命
小さい鳥は寿命が短いようです。
ヤマガラと同じ大きさのスズメの寿命は1年となっています。
しかしヤマガラはなんと寿命は10年となっています。
10年も生きるって鳥の中でも長生きですよね!この小ささ10年も生きるなんてすごいです。
ヤマガラの生態
ヤマガラはどのような餌を食べ、どのように暮らしているのでしょうか。
ヤマガラの生態について詳しくみていきましょう。
貯蔵する
ヤマガラは餌の貯蔵を行います。
木の幹や樹皮の割れ目、倒木の朽ちた部分などに餌を貯蔵していくのです。
ヤマガラの貯蔵の習性は多くの植物の種子拡散に役立っているんだそうです。
せっかく貯蔵したにもかかわらず忘れてしまうことがあるそうです。
忘れられた餌(果物の種子)はそこから芽を出すのです。
2羽で移動する
ヤマガラは2羽で移動します。
シジュウカラ、ゴジュウカラ、メジロ、コゲラ、エナガなどと混群を作って移動することもあります。
繁殖期
繁殖期は4月~7月です。
ヤマガラは樹皮が剥がれ木の中が腐ってからできた洞窟状の空間に巣を作ります。
巣はコケを組み合して作り、動物の毛などを敷いて作っていきます。
ヤマガラの餌
ヤマガラは季節によって食べるものが異なります。
春や夏などの昆虫たちが活発に動き出す頃には昆虫などを食べて生活しています。
春には芋虫、夏にはアブラゼミなどを食べたりしているそうです。
昆虫の動きが少なくなる秋や冬には果物を食べて生活するようになります。
特にエゴノキが好きでよく食べているようです。
ヤマガラが好きなエゴノキの実はとても固いです。
その固い実をヤマガラは器用に両脚で挟んでくちばしでつついて割ってから食べています。
エゴノキの実には毒があります。
毒のある実は食べずに、種だけをきれいに取り出してから食べているのだそうです。
くちばしで上手に突いて食べることができるのでクルミやひまわりの種も上手に食べることができます。
ヤマガラの生息地
夏は標高1500mほどの高地、冬になると低い山、平地に生息しています。
市街地の公園などで見かけることも増えているそうです。
日本では小笠原諸島以外の日本全国に分布しています。
暖かいところを好むので、西日本に多く生息しているようです。
しかし実はヤマガラは環境省のレッドリスト(絶滅の危機のある動物たちをリストにまとめたもの)となっています。
数が少なくなってしまっているのです。
ヤマガラの鳴き声
「ビィービィービィー」と高い音で鳴きます。
誰かを呼んでいるようなそんな鳴き声ですね。
ヤマガラの鳴き声はシジュウカラに似ているといわれています。
少しヤマガラの方がテンポがゆっくりめです。
鳴き声の種類
「ビィービィービィー」と鳴いたり、「ツンピン ツンピン ツンピン」と鳴いたりすることもあるそうです。
鳴き声の意味
繁殖期ではない時期には「ビィービィービィ―」と高い音で鳴きます。
そして繁殖期には「ツンピン ツンピン ツンピン」と鳴きます。
繁殖期なのかそうでないのか鳴き声を聞くだけですぐに分かりますね。
餌付けが出来るけど注意が必要!
人懐っこい野鳥であるので、餌付けをすることができます。
自分が用意した餌を食べてくれるって嬉しいですよね。
しかし餌付けするには注意が必要です。
まず餌付けの時期ですが、いつでもしていいわけではありません。
冬になると餌が少なくなります。そのため餌付けするのは冬がいいでしょう。
もし餌が豊富にある季節に餌付けをしてしまうと、生態系を崩してしまったり食べ過ぎで病気になってしまう可能性があります。
また餌をあげすぎてしまい、ヤマガラが自分で餌を探すことができなくなってしまう恐れもあります。
そのためあげすぎには注意するようにして下さい。
餌をあげる時は、たくさん餌を置かないようにして下さい。
餌を置く台(机でも可)を庭に置き、そこに餌を蒔くようにしましょう。
餌はヒマワリの種、また野鳥のエサがペットショップで販売しているのでそれらを買ってあげるといいですね。
まとめ
いかがでしか?今回は人懐こいことで知られるヤマガラについてまとめていきました。
・スズメと同じくらいのサイズで珍しい色をしている
・オスとメスの区別は見た目では分かりにくい
・小鳥であるにもかかわらず寿命はなんと10年以上
・餌は春夏は昆虫で秋冬は果実
・貯蔵する習性を持っている
・餌付けができるほど人懐っこい野鳥である
このようなことがあることが分かりました。野鳥はたくさんいますが、ヤマガラはとても個性的な特徴をもつ野鳥であることが分かりますね。
人懐っこい鳥なので、餌付けして姿を観察してみてはいかがでしょうか。