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ヤマシギの鳴き声や生態・特徴について

ヤマシギは日本各地で生息していますが、夜行性で、日中は隠れていることが多いためになかなか姿を見ることができないと言われています。

まれに姿を現しても、地味な体色のため枯れ葉などに擬態してしまい見つけることが難しいそうです。

今回の記事では、そんなヤマシギの鳴き声や生態、特徴について説明したいと思います。


ヤマシギの名前の由来

ヤマシギ 名前由来

ヤマシギの名前は山に棲むシギと言うことから付けられたと言われています。

ヤマシギの漢字表記・英語名・学名

ヤマシギの漢字表記は「山鷸」又は「山鴫」、英語名はEurasian Woodcock、学名は、Scolopax rusticolaと表記します。

ヤマシギの特徴

ヤマシギ 特徴

ヤマシギはチドリ目シギ科ヤマシギ属に属する鳥類です。

ヤマシギの大きさ

ヤマシギの大きさは、全長3235㎝程、翼開帳時5662㎝程、メスの方がやや大きめで、ハトと同じくらいの大きさだと言われています。

ヤマシギの見た目の特徴や色・模様

ヤマシギはオスメス同色で、全身が茶褐色で各羽に横斑があり、迷彩模様を形作っています。

頭頂部に目立つ4本の横斑があり、尾羽の下面先端は銀白色で、頸と脚は短く、クチバシは長めです。

また、眼が頭部の後方についており、ほぼ360の視界を持つと言われています。

>>同じシギ科の鳥「キョウジョシギ」の生態や鳴き声についてはこちら♪

キョウジョシギの生態や鳴き声・幼鳥の特徴について

ヤマシギの寿命

ヤマシギ 寿命

ヤマシギの寿命は23年程と言われていますが、21年生きたと言う事例もあるそうです。

ヤマシギの生態

ヤマシギ 生態

ヤマシギは主に単独で行動することが多いですが、冬は6羽ぐらいまでの小群を形成することもあるそうです。

夜行性であるため、繁殖期の分散については詳しくわかっていないそうですが、巣は比較的近くに集まっていることが多いと言われています。

また、繁殖期には夜間に求愛のフライングディスプレイをし、つがいを形成しますが、オスは抱卵、育雛に関わらないと考えられています。

夜行性

ヤマシギは日中は薄暗い藪などに隠れ、夕方から夜間に活動する夜行性の鳥類だと言われています。

強い夜行性と極端な隠遁生活のため、生態については不明な点が多いそうです。

>>夜行性の「オオジシギ」の生態や鳴き声についてはこちら♪

オオジシギの鳴き声や生息場所や鳴き声・生態について

渡りを行う

ヤマシギは基本的には、越冬のため移動する渡り鳥です。

渡りの経路や時期について詳しいことはわかっていないそうですが関東地方では秋の渡りの時期は11月上旬~中旬頃、だと言われています。

食性は動物食

ヤマシギの食性は動物食で、ミミズや昆虫、双翅類の幼虫、ムカデ類、エビなどの甲殻類、軟体動物などを食べると言われています。

また、まれにイネ科やタデ科の種子を食べることもあるそうです。

夜行性のため、夕方から夜間にかけて林を出て、湖畔、水田、沼沢地などに移動し、薄暗い場所の湧き水、溜水、細い流れなどがある水湿地の地上で採食するそうです。

身体をうずくまらせるような猫背で、クチバシを45度くらいにしてゆっくりと歩き、水たまりや泥などの柔らかい地面にくちばしを差し込んで採食することが多いとされています。

ディスプレイを行う

ヤマシギは夜間に求愛のフライングディスプレイを行うと言われており、ローディングと呼ばれているそうです。

オスは奇声を発しながら飛び回るローディングでメスを引き付け、つがいを形成するそうです。

ローディングには複数のオスが参加し、林内の空き地のようなところで行われ、時間も位置も特に決まりはないとされています。

ローディングは翼を少し上方に逆さ八の字形に張り、ゆっくりしたはばたきで行い、メスが近づくとスピードを上げて、さえずりながら追いかけ一連のディスプレイを行いつがいになるそうです。

つがいは一次的なもので、34日するとまた別のメスにローディングを行い、繁殖期中に4羽ほどのメスとつがいになると言われています。

>>繁殖期にフライトディスプレイを行う鳥「クサシギ」の鳴き声や生態についてはこちら♪

クサシギの鳴き声や生態・特徴について

繁殖期

ヤマシギの繁殖期は4月~6月頃、つがいの形態は詳しくはわかっていませんが、一夫多妻もしくは乱婚形式ではないかと考えられています。

巣はメスのみで藪や草むらなどに覆われた地上の窪みに、枯れ葉や落ち葉を敷いて皿型に作るそうです。

1巣卵数は25個、4の場合が多い、メスのみで抱卵、雛は2124日で孵化、雛は早成性のためすぐに巣から離れ、メスのみで育雛し、1520日ほどで独立するとされています。

ヤマシギの生息地・分布

ヤマシギ 生息地

ヤマシギはユーラシア大陸の中緯度地方に広く繁殖分布し、冬は同大陸南部、北アフリカ、中国南部、東南アジアに渡って越冬すると言われています。

日本では、本州中部以北、北海道で繁殖し、北海道では夏鳥、本州では冬にもみられるため、漂鳥もしくは留鳥で、本州西南部以南、南西諸島では冬鳥として渡来するそうです。

主に低地や低山帯の常緑広葉樹林、落葉広葉樹林、針広混交林、スギ林、マツ林など色々な林で見られ、農耕地、河川敷、水湿地、灌木湿地、湿原など幅広い場所に現れるとされています。

繁殖期には林内の湿っぽい空き地などを好み、越冬期の日中は林内の空き地周辺の藪に隠れ、夜間は湿地、水田、湿った農耕地、湖畔、沼沢地などで採食するそうです。

ヤマシギの鳴き声

鳴き声の種類・意味

ヤマシギは非繁殖期には、あまり鳴くことはないと言われていますが、危険があったときに「グワッ」と鳴くことがあり、他に「チー」と言う細い声で鳴くこともあるそうです。

繁殖期には、夕方から夜間にかけてオスが「チキッチキッ」と言う高い声の後に、「ブーブー」と言う特徴的な声を発して、林の上を飛び回るフライトディスプレイをするとされています。

ヤマシギは料理に使われる!?どんな味!?

ヤマシギ 料理

ヤマシギは狩猟鳥に指定されており、食用としても好まれているそうです。

フランスでも希少価値の高いジビエとして人気がありましたが、現在では個体数の減少のため禁猟になっているそうです。

内臓が特に珍重され、付けたまま料理するのが定番だとされています。

肉質は柔らかくて、繊細な味わいだと言われています。

まとめ

ヤマシギ まとめ

☑ヤマシギは山に棲むシギと言う意味で付けられた

全長3235㎝程、ハトと同じくらいの大きさ

☑オスメス同色、林の中で見つかりにくい茶褐色の体色で羽に横斑

☑眼が頭部の後方にあり360の視界を持つ

☑北海道では夏鳥、本州では漂鳥もしくは留鳥、本州以南では夏鳥

☑夜行性で日中は薄暗い林の藪などで過ごす

☑主に単独で行動、繁殖は一夫多妻でつがいは抱卵時に解消される

☑あまり鳴くことが無いが、繁殖期には奇声を発しながら独特のフライトディスプレイを行う

☑ヤマシギは狩猟鳥で、食用にも珍重されている

ヤマシギは日本に生息していながら、なかなか見ることのできない鳥です。

食用としても好まれていましたが、個体数の減少により禁止している地域もあるそうです。

体色が迷彩柄でわかりづらい鳥ですが、地面を突きながら採食している姿はとても可愛らしいと言われているので、機会があったら、見てみたいですね。

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ヤマシギ

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