幸せを呼ぶ青い鳥ルリビタキのオスメスの特徴や生態、鳴き声は!?
薄暗い森の中で日の光を浴びて瑠璃色に輝くルリビタキは、幸せを呼ぶ青い鳥としてバードウォッチャーの間で人気があります。
ただ、美しいブルーの羽根を持てるのは長生きしたオスだけなんだそうです。
今回はそんな美しいルリビタキの特徴や生態について説明したいと思います。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
ルリビタキの名前の由来
ルリビタキはその名前の通り、鮮やかな瑠璃色の体色から名付けられたと言われています。
日本では古くは緑色を青色、青色を瑠璃色と呼んでいたため、体色の青い鳥にはルリと言う名がつけられていることが多いそうです。
漢字表記・英語名・学名
ルリビタキの漢字表記は瑠璃鶲、英語名はRed-flanked bluetail、学名はTarsiger cyanurusと表記されます。
英語名は体の側面のオレンジ色と青い尾から付けられ、学名も青い尾から名付けられているようです。
ルリビタキの特徴
ルリビタキはスズメ目ヒタキ科に属する、オスの体色が青く美しい鳥です。
同じく体色が美しいオオルリ、コルリとともに「瑠璃三鳥」に数えられているそうです。
ルリビタキの大きさ
ルリビタキの大きさは全長約14㎝、スズメと同じくらいの大きさの鳥です。
ルリビタキの外見の特徴や模様・色
ルリビタキはオスとメスで体色が違い、メスは背面と翼がオリーブ褐色、腰と上尾筒、尾が光沢を帯びた青色、腹部は薄いクリーム色、くちばしと脚は黒く、脇羽は鮮やかなオレンジ色で、薄いクリーム色の眉班があるそうです。
オスは1歳位まで、メスとよく似た外見をしていますが、小翼羽が少し青みがかるそうです。
一歳を過ぎたオスは、頭部から尾に至るまでの上面が青色、特に腰と上尾筒、尾羽は光沢を帯びた鮮やかな青色になるそうです。
腹部は白色で、頭部に白い眉班があり、脇羽は明るい橙色、くちばしと脚は黒いそうです。
幼羽は、オスメスともに上面はクリーム色班のある茶褐色、尾羽は青色だそうです。
ルリビタキのオスメスの違い
ルリビタキはオスとメスで体色が違うので、間違うことは少ないですが、1歳未満のオスはメスの成鳥によく似た外見をしていると言われています。
小翼羽が少し青みがかっているのが、一歳未満のオスだそうです。
ルリビタキの寿命
オスが鮮やかな青色の成鳥羽になるまでには2~3年かかると言われているため、青色になった個体は比較的寿命が長いようです。
ただ、ルリビタキはツツドリやジュウイチに托卵、寄生されることがしばしばあるため成鳥になれる個体が少ないと言われています。
ルリビタキの生態
ルリビタキの生態はまだ不明瞭な点が多いと言われていますが、主に単独で行動することが多いようです。
単独で生活をする
オスメスともに、群れを作らず単独で行動することが多いそうですが、渡りの時期には小さな群れを作ることもあるようです。
繁殖期には、つがいで強い縄張りを作り、交代で見張りをすると言われています。
食性は雑食
ルリビタキの食性は雑食で、樹林内の下層部と林床部で主に採食するそうです。
薄暗い林の中を好み、樹木の下枝を枝から枝へ飛び移りながら、周りの空間や地表面、藪の葉の表面などを監視し、虫を見つけると飛び立って急襲すると言われています。
主に、樹林の中の低層部で林床の虫を捕えて採食するそうです。
また、秋になるとコシアブラなどの小型の果実を好んで食べることもあるようです。
この時に、枝から果実に飛びついてくわえとると言う、小型ツグミ類がよく行う採食行動をとるそうです。
繁殖期
ルリビタキの繁殖は、5月から8月の初夏に一夫一妻で行われるそうです。
普段は山地に生息していますが、繁殖期になると地表近くの暗い場所に移動すると言われています。
岩の間や下、樹木の根の間や下などの隠れた場所に、枯れ枝や枯れ葉でお椀型の巣を作るそうです。
営巣はメスのみで行い、オスは周りでメスを守るそうですが、巣材取りをしているメスにずっとついて回り徹底的にガードすると言われています。
1巣卵数は3~6個、抱卵はメスのみで約16日間行い、育雛は約14日間、抱雛はメスのみ、雛への給仕はオスメスともに行うと言われています。
また、ツツドリやジュウイチの卵や雛を寄生され、仮親になることもあるようで、そのためにルリビタキの雛が成鳥になれないこともあるそうです。
ルリビタキの生息地・分布
ルリビタキは主に、ユーラシア大陸の高緯度地方のタイガベルトとヒマラヤで繁殖し、中国南部と東南アジアで越冬すると言われています。
日本での繁殖期には、四国や本州では亜高山針葉樹林、北海道では亜寒帯針葉樹林に生息するそうです。
特に、北海道では幅広く生息し、大雪山などではハイマツ帯で普通に見られ、道東部では海岸に近い針葉樹林でも見られることが多いようです。
本州中部の山岳地帯ではハイマツ林でよく見られ、冬場は本州中部以南の低山帯の松林や針広混交林で見られるそうです。
冬に都心でルリビタキに会える場所
冬場に都心でルリビタキを観察できるところとして、明治神宮が挙げられます。
特に、北池周辺で目撃されることが多いと言われています。
また、葛西臨海公園、新宿御苑でも観察することができるそうです。
ルリビタキの幼鳥の特徴
ルリビタキの幼鳥時は、クリーム色斑のある茶褐色で尾羽が青色です。
オスの幼鳥は、メスの成鳥に似ていますが、尾の青みが強く脇の橙色がメスよりも鮮やかで、小雨覆にも青みがあるそうです。
ルリビタキとジョウビタキの見分け方
ルリビタキとジョウビタキはよく似ているために間違われやすいと言われています。
ただ、瑠璃色の体色を持つ1歳以上のオスではなく、メスやオスの幼鳥がよく似ているそうです。
ジョウビタキの方が少しだけ色が濃いそうですが、遠目には見分けがつかないようです。
ジョウビタキには目立つ白い斑点があり、そこで見分けるとわかりやすいようです。
>>ルリビタキとそっくり!?ジョウビタキの特徴や生態についてはこちら♪
ルリビタキの天敵
ルリビタキの天敵は、鋭い爪やくちばしをもつカラスや、猛禽類だと言われています。
また、地上で過ごすことも多いので、イタチなどの哺乳類も天敵だそうです。
>>同じくカラスや猛禽類が天敵の鳥「エナガ」についてはこちら♪
ルリビタキの鳴き声
繁殖期のオスのさえずりは、早朝より夕方まで一日中行われ、天候が崩れても泣き続けていることが多いそうです。
地鳴きはジョウビタキの鳴き声とよく似ていて、聞き分けるのが難しいと言われています。
さえずり(意味)
樹冠部でさえずることが多く、澄んだ笛のような鳴き声で「ピュロロピュロリロチュロリッ」と繰り返しさえずると言われています。
地鳴き
地鳴きはオスもメスも「ヒッヒッ」、「カッカッ」と少し濁った声で鳴くそうです。
ルリビタキって飼育できるの!?
ルリビタキに限らず、野鳥の飼育は法律で禁じられています。
自然に暮らすルリビタキを探して、観察することに留めましょう。
まとめ
幸せを呼ぶ青い鳥ルリビタキは、都心でも見ることができるようです。
オスの鮮やかな青色の体色は目立ちますので、探しに行くのも良いですね。
ここで、今回の記事をおさらいしたいと思います。
〇1歳以上のオスは青色の体色、メスと一歳未満のオスはオリーブ褐色
〇単独行動を好み、食事は雑食性
〇一夫一妻で繁殖、ツツドリやジュウイチに托卵されることがある
〇冬場には都心の各所で見れることがある
〇ルリビタキのメスはジョウビタキに見た目も鳴き声もよく似ている
自宅の近くでも見れる場所があるかもしれませんので、ぜひ探してみてください。