ゴジュウカラってどんな鳥?名前の由来や鳴き声について
皆さんはゴジュウカラという鳥をご存じですか?
シジュウカラなら聞いたことのある方も多いかもしれませんね。
ゴジュウカラはスズメ目ゴジュウカラ科ゴジュウカラ属に分類される留鳥ですよ。
ここではゴジュウカラの名前の由来や鳴き声についてご紹介します。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
ゴジュウカラの名前の由来
ゴジュウカラの名前の由来はいくつかあるようで、「シジュウカラに似て非なるものなのでゴジュウカラ」となったという説や、「昔は四十歳で初老、五十歳で老人だったので、ゴジュウカラのグレーの羽を、老人に見立てた」などの説があるようです。
ゴジュウカラの漢字表記・英語名・学名
ゴジュウカラの漢字表記は「五十雀」と書きます。
「雀」はスズメのこと、と言うよりも、小鳥全般を指す古語のようです。
英語名は「Eurasian nuthatch」というそうです。
「木の実を彫るもの」という意味があるそうです。
学名は「Sitta europaea」と言い、「ヨーロッパのゴジュウカラ」という意味になるようです。
ゴジュウカラの特徴
ゴジュウカラは青みがかった灰色の羽が特徴的な小さな小鳥です。
尾羽が短いのも特徴の一つです。
また、足にはしっかりとした爪があるのもゴジュウカラの特徴です。
ゴジュウカラの大きさ
ゴジュウカラの大きさは全長が13,5cmほどで、スズメよりも少し小さな鳥になります。
ゴジュウカラの見た目の特徴や色・模様
ゴジュウカラは背面が青みがかった灰色をしており、お腹は白い羽毛で覆われています。
体側面や腹部、尾羽基部の腹側は赤みを帯びています。
顔には過眼線と呼ばれるくちばしから目を通り側頭部へと続く黒い線があります。
この過眼線から上は青みがかった灰色で、下は白色になります。
くちばしは黒い色をしています。
オスメスほぼ同じ色をしていますが、尾羽基部の腹側の赤みがメスでは少し薄くなっているようです。
ゴジュウカラの幼鳥の特徴
ゴジュウカラの幼鳥は親鳥とほぼ同じ色をしていますが、羽根が生えそろっていないためか羽毛がボサボサしているのが特徴的です。
また、過眼線も親鳥と比べると細いようです。
ゴジュウカラの寿命
ゴジュウカラの寿命は調べても詳しくは分かりませんでした。
一般的な小鳥は、孵化してから1年の間に天敵に捕食されてしまうなどで亡くなることが多く、平均寿命は1~2年と言われています。
ですが、1年を無事生き抜いた個体は数年生きるとも言われています。
また、よく似ているシジュウカラの寿命が7~8年ほどと言われているので、ゴジュウカラも同じくらいの寿命かもしれませんね。
>>似ている鳥「シジュウカラ」の特徴や生態についてはこちら♪
ゴジュウカラの生態
ゴジュウカラは年間を通してほとんど同じ場所にいる留鳥になります。
木の幹に下向きに止まり、そのまま降りてくることのできる日本で唯一の鳥になるそうですよ。
留鳥
ゴジュウカラは留鳥になります。
年間を通してほとんど同じ場所に生息しているようです。
ですが、高い場所で繁殖した個体は冬になると低い場所へ移動をするようです。
非繁殖期の冬には群れを形成しますが、シジュウカラなど他の小鳥に混じって群れを作る混群というものを作るそうです。
食性は雑食性
ゴジュウカラの食性は雑食性になります。
昆虫類、節足動物、果実、種子などを主に食べています。
樹皮の間にいる獲物を探したり、固い木の実を木の隙間に詰めてつついて割って食べる、ということもするようです。
季節によって食べるものが変わるようで、夏は昆虫類、冬は種子などを主に食べているようです。
貯食をする
ゴジュウカラは貯食という行動をする鳥です。
貯食は夏や秋などの食料が豊富な時期に、冬に備えて食べ物を隠しておくことです。
ゴジュウカラの貯食場所としては、苔の生えた樹木の苔と木の間や、樹皮の隙間、ツタが巻き付いた木のツタと木の間などに貯食を行うようです。
木に垂直にとまれる
ゴジュウカラは木に垂直にとまれる鳥です。
キツツキのように上向きにとまって移動するだけでなく、下向きにとまって移動ができるとても珍しい鳥になります。
この下向きにとまって移動するのは、日本で唯一ゴジュウカラだけだそうですよ。
木に垂直にとまるため、他の小鳥よりも握力が強く、足の爪は長くしっかりとしているようです。
樹洞やキツツキの古巣に営巣する
繁殖期になるとゴジュウカラは樹洞やキツツキの古巣などに巣を作ります。
中をきれいにしてから木の皮を巣材として敷き詰めます。
このとき、巣の入り口に泥を運び、くちばしを使って入り口の直径を狭め、自分だけが入れる大きさにリフォームするそうです。
>>キツツキ科の鳥「クマゲラ」の鳴き声や生息地、生態についてはこちら♪
繁殖期
ゴジュウカラの繁殖期は3~6月になります。
1回の産卵で5~7個の卵を産み、メスのみが抱卵を行います。
抱卵後18~20日程で孵化し、孵化したヒナは20~25日程で巣立ちをします。
ゴジュウカラの生息地・分布
ゴジュウカラは寒帯地域や山岳地帯以外のユーラシア大陸と北アメリカ大陸に分布しています。
日本では北海道から九州にかけて生息していますが、北海道に生息しているものはシロハラゴジュウカラと呼ばれるゴジュウカラの亜種になるようです。
ゴジュウカラの鳴き声
ゴジュウカラは「フィフィフィ」などと聞こえる優しい声で鳴きます。
鳴き声の種類・意味
「フィフィフィ」などと聞こえる鳴き声は、ゴジュウカラのさえずりになるようです。
メスへの求愛などで出す鳴き声になります。
また、地鳴きとして「ツィーツ ツィーツ」や「ツッツッ」などと聞こえる鳴き声を出して、仲間とのコミュニケーションを取っているようです。
スズメなどと喧嘩して、威嚇しているときは、「キョキョキョ」などとけたたましい声で鳴くこともあるようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ここではゴジュウカラの名前の由来や鳴き声についてご紹介しました。
ここでご紹介したことは、
☑ゴジュウカラの名前の由来は、シジュウカラと似ていることから
☑ゴジュウカラの大きさは全長が13,5cmほど
☑ゴジュウカラは背面が青みがかった灰色で、お腹は白
☑顔には黒の過眼線がある
☑ゴジュウカラの幼鳥は親とほぼ同じ色をしているが、毛がボサボサしている
☑ゴジュウカラは留鳥に分類されるが、高い場所で繁殖した個体は冬になると低い場所へ移動をする
☑食性は雑食性で、夏は主に昆虫類を、冬は主に種子類を食べる
☑ゴジュウカラは貯食という習性をもつ
☑木に垂直にとまれ、さらに下向きにとまって移動のできる、日本で唯一の鳥
☑樹洞やキツツキの古巣に営巣するし、入り口を泥で狭める
☑繁殖期は3~6月
☑日本では北海道から九州にかけて生息している
☑ゴジュウカラは「フィフィフィ」などと聞こえる優しい声で鳴く
です。意外と近くで見ることのできるゴジュウカラ、警戒心もあまりないようで、観察しやすい鳥のようです。
日本で唯一下向き移動のできる鳥なので、下向き移動をするところを見てみたいですね。