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オオミズナギドリの特徴や鳴き声・繁殖地について

オオミズナギドリって鳥を知っていますか?

地表から飛翔する事が出来ず斜面など使って助走してから飛び立ったり、樹上から飛び降りたりしないと飛び立てないと言われたりもする鳥です。

日本では岩手県や伊豆諸島などが繁殖地として知られていますがオオミズナギドリの生態については良く知られていませんよね?

そこでオオミズナギドリの特徴や鳴き声などについて紹介します。


オオミズナギドリの名前の由来

オオミズナギドリ 名前 由来

オオミズナギドリの名前の由来は飛び方からきていて、羽ばたかずに飛び続ける事が出来るダイナミック・ソアリングを繰り返し長時間、羽ばたかずに飛び続けます。

この時に翼で水面を切る(薙ぐ)様に見える事から水を薙ぐ鳥、ミズナギドリと呼ばれミズナギドリの中でも大きな種のミズナギドリをオオミズナギドリと呼ぶ様になったと言われています。

ダイナミック・ソアリングとは海の風は高度が上がると強く、下がるほど弱くなります。

羽ばたいて加速して向かい風を利用し上昇した後、高度が上がった事で強くなった風を背中に受けて滑空する方法です。

オオミズナギドリの漢字表記・英語名・学名

学名は『Calonectris leucomelas

英語名は『streaked shearwater

漢字表記は『大水薙鳥』

となります。

漢字表記の意味は翼で水面を切る(薙ぐ)様に見える事から水を薙ぐ鳥で水薙鳥と呼ばれミズナギドリ科の中では大型の種である事が和名の由来と言われています。

英語名のstreakedは『縞・筋・線・まだら』などの意味が含まれており脇の方にかけて縦線模様が出来る事からstreakedが頭に付いていると言われています。

オオミズナギドリの特徴

オオミズナギドリ 特徴

オオミズナギドリの苦手な事は『地面から飛び立ったり着陸したりする事』で得意な事は『木に登ったり穴を掘ったり』と少し他の鳥とは違って変わっている鳥です。

オオミズナギドリが凄いのが餌となる魚類などを求め一昼夜を飛び続けて1000キロも離れた場所へ飛んでいく事が普通だったりする程の強い飛翔力もあります。

そんなオオミズナギドリにはどんな特徴があるのか?

オオミズナギドリの大きさ・重さ

この鳥の全長は平均で48cm前後で45~51cmくらいの間が多く、翼を広げた翼開長時は個体差はありますが平均で120cmほどあります。

翼を広げたら7歳の子供の平均身長ほどあります。

重さは約500g前後です。

オオミズナギドリの見た目の特徴や色・模様

人間で言う背中に当たる部分と翼の上面が灰色がかった褐色をし翼の下面は白い色をしています。

また外見の特徴としては頭が白色と茶褐色のまだら模様をしており、くちばしは細長く先端部分は鉤型をしています。

パッと見ではウミネコを想像するとオオミズナギドリの大きさなどが分かるかと思います。

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オオミズナギドリの幼鳥

オオミズナギドリは2~3月に集団繁殖地に飛来してきます。

海鳥なので海に関した場所で産卵するかと思いますが斜面のある森林に1mほどの横穴を掘り奥に枯葉などを敷き詰め梅雨時期が終わる6~7月頃に産卵をします。

1回に1個の卵を産み抱卵期間は52~54日と2ヶ月ないくらい抱卵し孵化をします。

孵化してから雛は70~90日で巣立ちますが、それまでは親鳥が給餌します。

朝早くから日没まで抱卵・抱雛をしていない方の親鳥が餌を探し雛に餌を与え雛は大きく成長していきます。

孵化から約2ヶ月ほどで親鳥より1.5倍ほど重くなり親鳥は雛を残して島を離れても蓄えた脂肪で成長していきます。

約3週間する頃の11月の終わり頃になると雛も島を離れます。

でも何故、親鳥と一緒に渡らないのか?

そんな疑問もあると思いますが親鳥と同じ海上ルートを通る為の体力を持ち合わせていないので途中で落ちてしまう事があるからと言われています。

成鳥でも天候が悪いとルートを外れて落ちてしまう事がありますので体力のない幼鳥は親鳥と一緒に南下しないのではと言われています。

オオミズナギドリの寿命

オオミズナギドリ 寿命

一般には体の小さな種は寿命が短く、体の大きな種は寿命も長い傾向にあります。

中でも海鳥は寿命が長いと知られていますがオオミズナギドリの寿命は何年くらいなのか?

渡り鳥の寿命を知る術は少なく手段としては足輪を付けて観察するくらいしかありません。

そんな中、オオミズナギドリが36年8ヶ月も生きていたとされるオオミズナギドリが捕獲されました。

実際には繁殖年齢になるまで4年ほどかかりますので実に40年以上も生きている計算になります。

台風などの悪天候もある中、それだけ長生きするオオミズナギドリは凄い鳥だと言えるでしょう。

オオミズナギドリの生態

オオミズナギドリ 生態

一般的な鳥の巣と言えば木の上だったり電柱の上だったりと上の方に作るのが普通ですがオオミズナギドリの巣は土を掘って巣穴を作ります。

ちょっと他の鳥とは違い変わった巣作りをする鳥のオオミズナギドリは、どんな物を食べてどんな生活をしているのかとても気になりますよね。

繁殖の為に南下してくるルートや飛び方などオオミズナギドリの生態について調べてみました。

食性は肉食

オオミズナギドリが食べる物は主に魚類や軟体動物と言われています。

餌を探して海上を飛び回り水面近くを泳いでいるイワシやイカなどの他にオキアミなども食べます。

またイルカなどが追い込んで水面に浮上してきた魚なども狙い餌を見つけたら少し潜水し捕まえて食べています。

非繁殖期は海上で生活

繁殖期になるとオオミズナギドリは陸地の斜面などに穴を掘って産卵をしますが繁殖期以外の非繁殖期は海上で生活をします。

鳥類の中でも海鳥は生涯の約9割ほどは海上で生活すると言われています。

助走しながら飛翔する

オオミズナギドリの特徴としてもあげられますが苦手な事は地面から飛び立ったり着陸したりする事で得意な事は木に登ったり穴を掘ったりする事です。

地面から飛び立つ事が苦手で木の上などから飛び立ったりしますが地上だと助走をつけないと飛翔する事が出来ないと言われています。

群れを作って生活する

オオミズナギドリは群を作って飛び回っています。

少なくても数百羽の群れを見た事がある人もいるかと思いますが図鑑などで見てみると数万羽の大きな群れも珍しくはないと言われています。

>>群れで生活する「ウミガラス」の生態についてはこちら♪

ウミガラスの鳴き声や生態・特徴についてのまとめ

繁殖期

繁殖期には集団で繁殖地へと飛来してきます。

繁殖地としては日本や日本周辺の35の島々でのみ繁殖すると言われています。

日本国内では北海道の松前大島や京都府の舞鶴市冠島などが有名で天然記念物とされています。

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オオミズナギドリの生息地・分布

オオミズナギドリ 生息地

オオミズナギドリの主な生息地としては西太平洋北部の温帯域です。

夏鳥として日本近海、黄海、台湾周辺の島々に分布しています。

また冬になるとフィリピンやオーストラリア北部周辺まで南下して越冬する事も確認されています。

>>夏鳥の「オオルリ」の生態はこちら♪

青い鳥!オオルリの生態や鳴き声・オスメスの違いについて

オオミズナギドリの鳴き声

オオミズナギドリの鳴き声は、こんな感じです。

鳴き声の種類や意味

オオミズナギドリの鳴き声はオスとメスで違います。

オスは『ピーウィー・ピーウィー

メスは『グワーェ・グワーェ

と違う鳴き声を出します。

また鳴き方で意味も変わってきます。

◎さえずり

主にオスが求愛や縄張りを守る為の鳴き方

多くは繁殖期に良く耳にする事が多いです。

◎地鳴き

コミュニケーションや警戒している時の鳴き方。

短い単音を発します。

◎ドラミング

鳴き声以外の方法で出す音です。

ドラミングをする鳥は他にもいてキツツキやヤマドリなども行います。

◎クラッタリング

くちばしを激しく打ち鳴らす行為。

求愛や威嚇が目的とされています。

>>クラッタリングを行う「ツグミ」についてはこちら♪

昔は食用だった!?ツグミの特徴や生態、鳴き声について

オオミズナギドリ繁殖地

オオミズナギドリ 繁殖地

日本での繁殖地として知られている場所は意外と多くあります。

代表的な場所としては以下の通りです。

・京都府舞鶴市の『冠島』

・北海道松前町の『渡島大島』

・岩手県釜石市の『三貫島』

・島根県西ノ島町の『星神島』

・島根県西郷町の『沖ノ島』

・新潟県粟島浦村の『粟島』

などが繁殖地として国の天然記念物に指定されています。

まとめ

オオミズナギドリ まとめ

オオミズナギドリの特徴や繁殖地、鳴き声について紹介しましたが知っているようで知らない事も多かったと思います。

今回まとめた事は

☑名前の由来は水を薙る鳥『大水薙鳥』

☑体の大きさは48cm前後

☑寿命は長い

☑鳴き方で意味が変わる

☑日本では繁殖地が国の天然記念物

頻繁に見る事が出来ませんが繁殖期になると近くを繁殖地へ向けて飛んでいるオオミズナギドリが見られるかも知れませんね。

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