春の鳥!メジロの生態や特徴、鳴き声について
メジロは住宅地や街角、公園などで見かけることができる可愛らしい小鳥です。
春になって、梅の花の枝にとまっている様子を見ると、思わず写真を撮りたくなりますね。
でも、そんなメジロのことを詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
今回は、メジロの生態や特徴、鳴き声についてまとめてみましたので、ぜひご覧くださいね。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
メジロの名前の由来
メジロは漢字で目白と書き、名前の由来は目の周りが白いところからきています。
目の周りの白い輪状の羽のことを、アイリングともいいます。
メジロの特徴
メジロを探す時に、手掛かりがあるといいですよね。
ここでは、メジロの大きさや重さ、見た目の模様や特徴についてまとめています。
メジロの大きさ、重さ
メジロは、体長が約12cmと、スズメより小さいサイズをしています。
ちなみに、スズメは体長14.5cmです。
メジロの重さは、たった10gほどしかないのだそう。
500円玉は約7gですから、硬貨よりは重いですが、グラニュー糖大さじ1の重さは12gですから、その軽さがわかると思います。
メジロの見た目の模様や特徴
目の周囲に白いアイリングがあり、これが最大の特徴です。
体の上面は黄緑色をしていて、喉のあたりとお尻のあたりは黄色をしています。
胸から腹のあたりは灰褐色をしていて、脇の部分に行くにしたがって若干ブドウ色がかってきます。
くちばしは黒褐色をしていて、くちばしの付け根の部分が青みがかっています。
脚の色は灰褐色をしています。
メジロの寿命
メジロの寿命は、野生では3~4年と言われています。
しかし、けがをするなどして人が保護して飼育した場合は、寿命が数年伸びるケースがあるようです。
メジロの生態
メジロにまつわる慣用句で、「目白押し」という言葉がありますが、これはメジロの生態を例えに使ったものです。
気になるメジロの生態とはどのようなものなのでしょうか?
食性は雑食
メジロは雑食ですので、昆虫も食べますし、甘い果実を食べたり、花の蜜も吸ったりします。
メジロを庭に呼びたい場合は、庭の木にミカンを半分に切ったものを刺しておくと、訪れてくれるかもしれません。
果実だと、ミカンだけではなく、柿の実も好きです。
花の蜜でいうと、梅の花や、椿、桜の花の蜜に集まってくるようです。
押し合いながら木に並ぶ
メジロは小さな群れで行動することが多く、木に群れて止まっているのを見ることができます。
このメジロの様子が、まるで押し合いへし合いしているように見えることから、目白押し(めじろおし)の語源となっています。
「目白押し」は、例えば、「新商品が目白押し!」(=新商品がたくさん並んでいます!)といった使われ方をします。
睡眠時は固まって枝にとまる
メジロは樹木に住み、睡眠時には群れになって木の枝へとまります。
身を寄せ合って眠る姿もまさに、「目白押し」ですね。
ウグイスとの混同
「ホーホケキョ」と鳴くのは、ウグイスですね。
ウグイスはメジロよりやや大きく、色はメジロに比べて灰褐色寄りの色をしています。
何より、目の周りに白い縁取りがありません。
しかし、メジロを見て「ウグイスだ!」という人がよくいます。
少し似ているので、混同しがちですが、目の周りの色に注意すれば識別できるでしょう。
メジロの生息地
メジロは、日本全国で見ることができます。
特に多いのは西の方、南の方で、離島でもたくさんいます。
日本だけではなく、中国の南部や、フィリピンの北部の島でも見ることができます。
メジロの鳴き声(動画)
メジロの鳴き声の動画がこちらです。
「チィー、チィー、チィー」と鳴いていますね。
鳴き声の種類、意味
先ほどの動画の、「チィー、チィー」は地鳴きといいます。
地鳴きとは、繁殖期のさえずりではなく、普段の鳴き声のことをいいます。
さえずりの時には、「チーチョイ、チーチョイ」と鳴きます。
警戒しているときには、「チィチィチィチィチィチィ」と、繰り返しながら大騒ぎをします。
「鳴き合わせ」に使われていた!
鳴き合わせというのは、ウグイスなどの鳥を持ち寄り、その声の美しさを競わせることをいいます。
しかし、鳴き合わせのために高額でメジロを売買して飼育していたことが摘発され、逮捕者が出た事件がかつてありました。
メジロの売買は禁止されていますが、その理由については後述します。
聞きなし
聞きなしとは、鳥の声を人間の言葉に当てはめて覚えやすくしたものです。
先ほどのウグイスの例でいうと、ホーホケキョを「法、法華経」と聞いて覚えるというものがあります。
メジロの場合でいうと、「長兵衛、忠兵衛、長忠兵衛(ちょうべえ、ちゅうべえ、ちょうちゅうべえ)」と聞こえ
ると昔から言われています。
メジロの天敵
メジロの天敵は猫やカラス、蛇、猛禽類などたくさんいます。
特にカラスは、メジロの巣にいる雛を狙うことがあります。
メジロの保護や飼育は違法なの!?
先ほど少し書きましたが、野生のメジロを捕まえて売買することは法律で禁止されています。
屋久島のメジロは特に鳴き声が美しいとされ、高値で取引する人もいるそうですが、これは違法です。
屋久島では違法にメジロが乱獲され、その数が20年前の3分の1以下に減ってしまったそうなのです。
このようにして乱獲されたメジロを購入して飼育することは、法律に違反しています。
ただし、外国から合法的に輸入したものはこの限りではありません。
違法な理由
法律でいうと、鳥獣保護法違反になります。
鳥獣保護法では、狩猟鳥獣以外の鳥類や獣類を原則として捕獲してはいけないと定めています。
メジロが怪我している場合は!?
では、メジロが怪我をしている時に、やむなく保護することはできないのでしょうか?
そのような場合は、捕獲許可と飼養登録をもらいましょう。
捕獲等の特別許可という制度があるため、一時的に保護目的で飼うことは可能です。
まとめ
春の鳥であるメジロの生態や特徴、鳴き声についてまとめてみました。
ここで、記事のおさらいしてみましょうね。
□スズメより小さく、体重は10gほど
□体の上面は黄緑色で、胸から腹のあたりは灰褐色
□昆虫、果実、花の蜜などを食べる。雑食性
□目白押しの語源はメジロが身を寄せ合うところからきている
□鳴き声はチィーチィー、チーチョイチーチョイなど
□聞きなしは、長兵衛、忠兵衛、長忠兵衛(ちょうべえ、ちゅうべえ、ちょうちゅうべえ)
□メジロの飼育は基本的に禁止。許可をもらえば保護は可能
などです。
住宅地や公園などで、可愛いメジロに出会えるといいですね!