1. TOP
  2. チュウヒ
  3. チュウヒの特徴や生態・鳴き声について

チュウヒの特徴や生態・鳴き声について

皆さんはチュウヒという鳥をご存知ですか?タカ科の鳥で、日本には越冬のために訪れるそうです。

独特な飛び方のできる鳥のようですよ。

ここではチュウヒの特徴や生態・鳴き声についてご紹介します。


チュウヒの名前の由来

チュウヒ 名前 由来

チュウヒの名前の由来は、繁殖期のペアリングの際に、中空を舞うように飛行する「宙飛」からきていると言われているようです。

また、狩りをするときに低く飛ぶので、「中飛」が名前の由来になっている、など、チュウヒの名前の由来はいくつかあるようです。

チュウヒの漢字表記・英語名・学名

チュウヒの漢字表記は「沢鵟」となるようです。

沢にいるノスリでこのような漢字をあてているのでしょうか?

英語名はEastern marsh harrierとなります。

「湿地のチュウヒ属のタカ」という意味でしょうか。

学名はCircus spilonotusとなります。

「背中に斑点のあるチュウヒ」という意味があるようです。

チュウヒの特徴

チュウヒ 特徴

チュウヒはオスよりもメスの方が大きいとりのようです。

また、体色は地域や個体によって大きな差があるようです。

チュウヒの大きさ

チュウヒは全長がオス48cmからメス58cmほどの大きさになるようです。

翼開長はオス113cmからメス137cmほどの大きさになります。

オスよりもメスが大きいのは、タカ類では普通のことのようです。

チュウヒの見た目や色・模様

チュウヒのオスは頭から背が灰色で褐色の縦班があり、腰と下面が白色のものや、頭は灰褐色で背や翼は黒褐色のものなど、いろいろな模様があるようです。

メスは全体的に褐色で、頭部と胸は淡い色になるようです。

また、腰の部分に目立つ斑紋のあるものとないものがあるようです。

虹彩は黄色いものが多いようですが、褐色のものもいるようです。

チュウヒのオスメスの違い

チュウヒはオスメスで色が違うようで、オスは上面が灰色や黒褐色に腹が白いものが多く、メスは全体的に褐色をしているものが多いようです。

オスとメスでは体重にかなり差があるようで、分布がかぶることがないそうです。

オスは525g~650g、メスは700g~950gの間に体重が分布しているそうですよ。

体重だけでほぼオスとメスの判別ができるそうです。

スポンサードリンク

チュウヒの幼鳥の特徴

チュウヒ 幼鳥 特徴

幼鳥は全体的に焦げ茶色をしていて、頭が白っぽいものが多いようです

虹彩は褐色か暗色をしているのが特徴です。

チュウヒの寿命

チュウヒ 寿命

国内でのチュウヒの野生個体の最長記録は15歳、という記録が残っているようです。

猛禽類は長生きだと言われているようですが、チュウヒもなかなか長生きな鳥ですね。

チュウヒの生態

チュウヒ 生態

チュウヒは草原や湿地、ヨシ原などに主に生息する鳥です。

他のタカ類と同じように、食性は肉食性になります。

狩りを行うときは低空飛行を行い、繁殖期には求愛ディスプレイを行います。

また、チュウヒは垂直離着陸を行うことのできる唯一の猛禽であるともいわれているようです。

食性は肉食性

チュウヒは他のタカ類と同じように食性は肉食性になります。

魚類や両生類、爬虫類、鳥類やその卵、小型の哺乳類などを餌として捕食します。

ネズミ類が餌としては最も多いようです。

狩りは低空で低速で飛行する

チュウヒは両翼を浅いV字型に保つ滑翔と羽ばたきを繰り返しながら、風上に向かって低空で飛行をし、獲物を探します。

風の強い日には停翔飛行も行うそうです。

耳がいいようで、狩りをするときには視覚だけでなく聴覚も利用しています。

チュウヒの繁殖期

チュウヒの繁殖期は4~7月になります。

巣を作るのはオスメスが協力して行います。

地上に枯れたヨシやススキを粗雑に積み重ねて基礎部分を作り、その上にクズなどを皿型に浅く敷き詰めて産座にします。

一度の産卵で5~7個の卵を産み、抱卵はメスが主に行い、まれにオスも抱卵をするようです。

抱卵期間は35日程で、オスがメスのために餌を持ってきてくれるようです。

孵化後3週間ほどはメスが巣にとどまり続け、オスのみが餌を運んでくるようですが、3週間ほど経つとメスも狩りに参加するようです。

育雛期間は35日ほどのようで、ヒナが巣から離れると、何か所かを移動し、草を倒して疑似巣を作ります。

巣立ってもしばらくは親とともに行動をするようです。

チュウヒの生息地・分布

チュウヒ 生息地

チュウヒはロシア極東域や中国東北部、サハリンなどで繁殖し、東南アジアなどで越冬をします。

日本では北海道、本州や九州で局所的に少数が繁殖し、一部は留鳥になるようです。

ですが、日本で見られるチュウヒの多くは冬鳥で、主に本州以南で越冬のために渡来します。

生息地としては、湿地や干拓地、湖沼岸、河川の岸辺などの広いヨシ原などで繁殖をし、越冬時は全国各地のヨシ原で主に見られるようです。

スポンサードリンク

チュウヒの鳴き声

チュウヒの鳴き声は、「ケッ、ケッ、ケッ」や「キャ、キャ、キャ」と聞こえる声で鳴くことがあるようです。

鳴き声の種類・意味

繁殖期のオスは、「ミュー、ミュー」と鳴きながら求愛を行うようです。

また、抱卵中のペアは、オスがメスに餌を運びますが、このとき餌を運んできたオスは、上空で「キュイー」と鳴き、この声を聞いたメスは「キャ、キャ、キャ」と鳴きながらオスを追いかけ、餌を上空で受け取るそうです。

「ケッ、ケッ、ケッ」や「キャ、キャ、キャ」と鳴いているときは、まわりを警戒しているときのようです。

チュウヒとノスリの違い

チュウヒ ノスリ 違い

チュウヒとノスリは見分けにくいかもしれませんが、飛んでいるときに下から見て、翼角部分に黒斑が目立てばノスリ、という見分け方ができるようです。

さらに、チュウヒは尾が長く直線的なのに対して、ノスリは尾が短く、尾先を大きく広げてホバリングすることも、チュウヒとノスリを見分けるポイントになるようです。

また、狩りの仕方が違うようで、ノスリは上空でホバリングをしながら獲物を探し、狙いを定めて獲物を捕まえるのに対し、チュウヒはヨシ原などの上空を低く飛びながら獲物を探し、植物などの物陰を利用して獲物に近づき、奇襲する方法で狩りを行います

ですので、ヨシ原などを低空で飛行している鳥がいたら、チュウヒの可能性が高くなるようです。

チュウヒが減少している!?

チュウヒ 減少

最近ではチュウヒの生息地でもあるアシ原が開発などで減少していることで、国内での個体数は400羽程度にまで減少してしまっているようです。

絶滅危惧B類にも分類されているようです。

開発はいいことかもしれませんが、野生生物の生息場所を保護することも大切な気がしますね。

まとめ

チュウヒ まとめ

いかがでしたでしょうか?

ここではチュウヒの特徴や生態・鳴き声についてご紹介しました。

ここでご紹介したことは、

☑チュウヒの名前の由来は、ペアリングの際に中空を舞うように飛行する「宙飛」から

☑チュウヒは全長がオス48cmからメス58cmほどの大きさ

☑チュウヒは全体的に褐色のものが多いが、個体差が大きい

☑オスとメスでは重さにかなり差がある

☑チュウヒの野生個体の最長記録は15歳

☑食性は肉食性で、ネズミが特に多い

☑狩りをするときは低空で飛行し、翼をV字にして飛ぶのが特徴的

☑チュウヒの繁殖期は4~7月で、メスとヒナに餌を運ぶのは主にオス

☑チュウヒの多くは冬鳥で、主に本州以南で見られる

☑チュウヒの鳴き声は、「ケッ、ケッ、ケッ」や「キャ、キャ、キャ」

☑チュウヒとノスリは狩りの仕方がだいぶ違う

☑チュウヒは日本国内では減少している

です。

素人が遠目から見ると、トビもチュウヒもノスリも同じ鳥にしか見えないようですが、見分けるポイントをしっかりと覚えて、間違えないように観察したいですね。

>>「ハイイロチュウヒ」のオスメスの特徴の違いや鳴き声についてはこちら♪

ハイイロチュウヒのオスメスの特徴の違いや、鳴き声について

スポンサードリンク

 

\ SNSでシェアしよう! /

鳥ペディアの注目記事を受け取ろう

チュウヒ

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

鳥ペディアの人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!
スポンサードリンク

ライター紹介 ライター一覧

toritoripe

関連記事

  • フクロウをペットにしたい!費用や餌、お手入れなどの飼い方について

  • 動かない事で有名な鳥!ハシビロコウの生態や鳴き声・生息地について

  • オキナインコの性格や寿命・価格・飼い方について

  • ノビタキのオスメスそれぞれの特徴や夏羽と冬羽について

  • トラフズクの鳴き声や生態・特徴について

  • ミコアイサのオスメスの違いや幼鳥の特徴について