カツオドリの種類や名前の由来・特徴について
足が青い鳥として一躍その名が知られたアオアシカツオドリですが実際に見たら本当に可愛いですよね。
夏場にアオアシカツオドリが繁殖の為にする求愛ダンスが人々を魅了して動画などでも鳥としては珍しいほど人気が高いです。
そんなカツオドリですが特徴がある個体もいますがその生態については多くの人が知らないと思います。
そこでカツオドリの名前の由来や特徴などについて少し調べてみました。
この記事でどんなことが知りたいですか!?
カツオドリの名前の由来
どんな生き物にも名前の由来はありますよね?
当然、カツオドリにも名前の由来があります。
その名前の由来はカツオなどの大型の魚に追われて水面付近まで出てきた小魚などを狙い集まるので漁師にカツオの群れを知らせる鳥として見られた事からカツオドリと付けられたと言われています。
実際は大型の魚類が餌となる小型の魚を追い込んでいる時に水面付近に集まった小魚を狙っているだけで群れを知らせる訳ではありませんが元々は魚群を知らせる鳥は他にもいて、その鳥に対して漁師が付けた別称と言われています。
カツオドリの漢字表記・英語名・学名
カツオドリの学名『Sula leucogaster』
カツオドリの英語名『Brown booby』
カツオドリの漢字表記『鰹鳥』
学名のSulaはカツオドリ属の事を指しleucogasterは白い腹のと言う意味ですので白い腹のカツオドリ属と言う意味です。
また鰹鳥の意味は、カツオドリが追われて水面付近まで来た小魚を狙って捕食する場所にはカツオの群れが居ると言われる事から付いたと言われています。
カツオドリの特徴
カツオドリは本種だけがカツオドリとして呼ばれている訳ではなく元々は魚群を知らせる多くの鳥類に対して幅広く漁師が呼んでいた別称でした。
また特徴として目のまわりの露出部分でオスとメスを判別する事が可能で黄緑色だとオス、黄色だとメスと判別しやすくなっています。
そんなカツオドリの他の特徴とは一体何か?
カツオドリの大きさ・体重
カツオドリの全長は約64~74cmほどで翼を広げた翼開長は130~150cm程度です。
64cmと言うと、とても大きく感じますが鳥類の全長の測り方は頭から尾の先までの長さですので実際は思っていたより小さいと思います。
それでもカツオドリの尾はそれほど長くはありませんので間近で見ると大きく感じます。
重さは約1kg前後と少し重めかも知れません。
カツオドリの見た目の模様や色・特徴
一見したカツオドリの見た目はハシブトガラスを少し大きくした様な感じで背後から見るとカラスと少し大きめなカラスに見えます。
正面から見るとお腹の部分が白く大きなツバメにも見えますがカツオドリの模様や色は少し違いがあり全身は黒い褐色の羽毛で覆われていて腹部から尾の付け根辺りまで白い羽毛で覆われてます。
また特徴として羽の裏側も下中雨覆や下大雨覆が白いので飛んでいる下から見ると、ほぼ白く見える。
足が青いのはなぜ!?
カツオドリ属の1種でアオアシカツオドリと言う足が綺麗なブルーのカツオドリが居ます。
体長も80cmほどあり本当に足が青いのでビックリしてしまいます。
求愛行動がとても可愛いと人気のあるカツオドリですが足が青い理由は食物に含まれるカロテノイド色素で足が青くなったと言われております。
カツオドリのオスメスの違い
カツオドリのオスとメスの見分け方は調べた所、二つほど出てきました。
一つ目は目のまわりの露出部分でオスとメスを判別する事が可能で黄緑色だとオス、黄色だとメスと言われています。
二つ目は瞳の大きさです。
分かりやすく言うと黒目が大きい個体がメスで小さい個体がオスと言われています。
海で魚を捕る際に瞳が小さい方は浅瀬にいる魚を捕り瞳ご大きな方は深い場所にいる魚を探せると言われております。
カツオドリの種類
カツオドリは本種以外にも仲間がいて有名な所だと足が青いカツオドリのアオアシカツオドリなどが居ますよね。
では一般的にカツオドリの仲間はどれほど居るのだろうか考えた事はありますか?
そこでカツオドリの種類について調べてみました。
◎ カツオドリ科
カツオドリ科には大きく分けて3つの属に分かれます。
1シロカツオドリ属
2モモグロカツオドリ属
3カツオドリ属
と分かれていて、その中で種類があります。
【シロカツオドリ属】
シロカツオドリ
ケープシロカツオドリ
オーストラリアシロカツオドリ
【モモグロカツオドリ属】
モモグロカツオドリ
【カツオドリ属】
アオツラカツオドリ
アオアシカツオドリ
アカアシカツオドリ
ペルーカツオドリ
シロカツオドリ属の特徴は名前の通り白い体が特徴でモモクロカツオドリの特徴は全身は白い羽毛で覆われていますが一部、腰や尾羽、翼の上面などが黒くなっています。
カツオドリ属の特徴としては足が青かったり赤かったりと色が特徴なカツオドリです。
カツオドリの寿命
カツオドリはとても面白い鳥で見ているだけでも退屈する事はありません。
求愛のポーズが可愛いと世に知られていますがカツオドリの寿命って何年くらいなんだろうか?
一般的には野生で20~30年くらいと言われています。
全てが同じくらい生きる訳ではありませんが、余程の事が無い限りは20~30年程度は生きるとされています。
カツオドリの生態
カツオドリは20世紀の初め頃は食用として捕獲されていたと言われていて脂肪は医療で、羽毛は寝具などに使われていたと言われています。
昔は卵も食べられていたと言われていますが今現在では滅多に食べる人は居ません。
昔と今ではカツオドリの扱いが変わっていますが基本的なカツオドリの生態は分かりますか?
食性は肉食
カツオドリの食性は動物食で主に魚類や軟体動物を食べてます。
飛びながら水中の魚などを探し小魚の群れなどを見つけると急降下して潜って捕え食べます。
特に大型の魚類が捕食の為に追い込んだ獲物を上空から見つけて横取りする事が多いです。
激しいダイブで失明してしまう
巣立ったカツオドリは自分で餌を探さなければなりません。
成鳥になったカツオドリは独自の狩りを身につけ捕獲に飛び回りますが上空で餌を見つけたら矢の様に海へ向かって急降下してイワシなどを捕まえ食べます。
凄く速いスピードでダイブを繰り返すので水面に頭を叩きつけられます。
それを繰り返しているうちに失明してしまう悲しい現実がカツオドリにはあります。
求愛ダンスがかわいい!
カツオドリが一気に知られるきっかけとなったのが求愛のダンスです。
片足をゆっくり上げながら行う求愛ダンスは見ていて癒されますよね。
繁殖期
この鳥の繁殖期は熱帯地方では1年中、繁殖をしますが日本国内での繁殖地では3~8月くらいの間が多いと言われています。
平坦地や断崖の岩棚などに枯れた草や乾いた海藻などを敷き詰め巣を作ります。
1回で1~2個の卵を産みますが孵化した雛はどちらか強い方だけが育てられ雛には厳しい世界でもあります。
カツオドリの生息地・分布
カツオドリの生息地としては亜熱帯から熱帯の沿岸・外洋にまで及び日本では南方の海域に生息していて東京都に属する伊豆七島・小笠原諸島、さらに南南西にある硫黄列島、鹿児島県の草垣群島・沖縄諸島に集団繁殖地があります。
カツオドリの鳴き声
こちらがカツオドリの鳴き声になります。
鳴き声の種類や意味
カツオドリの鳴き声は普段は『ア・ア・ア』と言う様な感じに聞こえますが危険が迫って警告をする時は普段とは違い鋭い声で『グワァーアッ』と鳴きます。
まとめ
今回はカツオドリの名前の由来や特徴について紹介しましたがどうでしたか?
カツオドリについてまとめると
☑名前の由来はカツオの魚群を知らせる
☑大きさはハシブトガラスより少し大きい
☑目のまわりの色でオスとメスを判断できる
☑カツオドリは長生きする
☑日本でも南方の方に繁殖地がある
などです。
足が青いアオアシカツオドリはメキシコからペルーにかけての太平洋沿岸などで見られますが日本では残念ながら見る事は出来ません。